まえがきを引用します。 『犯罪被害というものは、だれにでも等しく、偶然に起きる出来事ではありません。準備を怠っている人にだけ起こります。これは間違いありません。きちんと対策をとっている人なら、犯罪被害に遭わずにすませることができます。』 『犯罪被害に遭ってしまうかどうかも、結局は、不幸な目に遭わないようにどれだけ自分が防犯対策をしているかによって決まります。被害に遭ったときには、「運が悪かった」のではなく、「自業自得」だと考えなければなりません。』 2025/06/10の本です。 秋葉原無差別殺人事件の例が載っていますが、著者の言葉を借りるなら被害者は「充分な対策をしていなかったから自業自得」ということになりますね。何言ってんだかわからない。 2015/02/10の遥洋子さんの 「私はこうしてストーカーに殺されずにすんだ」という本を同時に読んでると こちらの本に出てくるような想像力のかけらもない鈍感な男性は10年後もしっかり健在しているんだと虚しくなります。 「防犯心理学」で「ぺこぺこすれば心象がよくなり許してもらえる」という内容が載っていますが、「私はこうしてストーカーに殺されずにすんだ」の著者へのストーカーはまさにこの態度で屈強な男性陣から見逃されそうになりますが、のちに誰もが知っている凶悪殺人事件の共犯者だということがわかります。 警察も自称スペシャリストも所詮は 自分がターゲットになったことのない第三者が見当違いな机上の空論で安全にホラーを楽しんでいるように思います。 私はストーカーとも無理解な男性達とも警察とも文字通り口だけじゃなく身体張って戦った人の本の内容の方が参考になりました。 「○○によると××だそうです。」そんなの誰でも書けます。 というか著者はそもそも勘違いや思い込みが多いですね。ほんとかな?なんでかな?って思わないのかな。 p30 カントリーミュージックと自殺の相関について→これも理由は探せば出てきます。 p61『秋葉原無差別殺傷』は「ささいなきっかけ」で突如起きたわけではありません。 p107『「お客様は神様です!」(中略)これは昭和の世のお話であって」 そもそもこのセリフはそういう意味ではない、というのはいろんな番組で散々こすられてきたのでは。 p111 「嘘の話をすることはできても絵を描くことはできない」→描けない=嘘ではなく、嘘ついてなくても問われたものは見ていない場合もあります。人は注意しているものしか目に入らないというのも心理学で言われてます。 p175 アンガーマネジメントの有効性を解く人は「絶対自分でやったことない人」です。 多分サクラ効果で言ってるんでしょうね。 直感を信じてこの著者や心理学を盲信するのも違うなという感覚は大事にしようと思います。 私も心理学は学んできましたがそれは心理学を盾に何か言ってくる人への対抗策のため。 先入観強い人の言い分を把握するにはちょうど良い内容かもしれませんね。
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