君は君の人生の主役になれ
読みながら泣けてくるのは、もっと早く読みたかったという悔しさからか、親としての自分を容赦なく刺す痛みのせいか。これからずっと読み継がれていくに違いない、10代のあなたの味方であり武器となる一冊。
レディオワン
犬のジョンは人間の言葉を話し、ラジオのDJをしています。ありえないけれど本当にラジオを聞いているみたいに心地よく、ユーモアのセンスも抜群。児童文学ですが児童じゃない人たちにも読んでほしい優しいお話。
海色の壜
「ふぐの恩返し」「夕暮れコレクター」「海酒」など20の作品を集めたショートショート集。ページを開けばノスタルジックでちょっとシュールな世界が目の前に広がります。海をとじこめたような装丁もすてき。
線は、僕を描く
皆さんは水墨画についてどんなイメージをお持ちですか? 小説「線は、僕を描く」は、水墨画の概念を一変させてくれます。 さあ、小説を読み終えてから水墨画を観に行ってみませんか?
しれっと逃げ出すための本。
目標に向かって頑張らなきゃいけない、嫌なことから逃げ出しちゃいけない……そんなふうに考えてしんどくなっていませんか。「がんばること」は良いことだけど、「逃げること」も悪くない。楽しく生きていこう!!
ミカンの味
現代韓国の受験や進学へのすさまじい心理的圧力を背景に、不安や苛立ちに揺れながら、それでも自分自身で未来を選択していく4人の少女たちをリアルに描いた物語。青いミカンのように瑞々しくてほろ苦い読後感です。
それからはスープのことばかり考えて暮らした
ご近所に実在して欲しいなあと思う、物語に登場するお店のリスト。そんな楽しいものを作ってしまうきっかけになった小説です。ふと立ち止まりたくなったとき、深呼吸のお手本にしたい人と時間とスープのお話。
和菓子のアン
「杏子(通称:あんちゃん)」は、なんとなくアルバイト先に選んだ百貨店の「和菓子屋」で、これまで知らなかった和菓子の世界や、様々な人との出会いを重ね成長していきます。お菓子好きな方、一度御賞味くだい。
NEW TEXT
約10年間にわたり著者が撮り続けた日本全国の高校生の姿を収めた写真集。子どもと大人の狭間で揺れる彼ら彼女らの一瞬のきらめきや翳りを繊細にうつし出す写真の数々は、切なくなるほど見る者の心を揺さぶります。
走ること、生きること : 強く、幸福で、バランスのとれたランナーになるために
スカイランニング界の女王エミリー・フォースバーグのフォトエッセイ。プロ選手でありながら「好き」という気持ちを最も大切にしている彼女の自然体でシンプルな生き方がかっこいい!写真も美しいです。
えいやっ!と飛び出すあの一瞬を愛してる 新装版
上京して大学生活を送る女性のブログ日記を編集した本。スポンジみたいに何でも吸収できる頭の柔らかさ、感性のみずみずしさと視点の鋭さはこの年代ならでは。何より、文章のうまさに驚く。早世されたのが残念です。
動物の見ている世界 仕掛絵本図鑑
カメレオンの目はあっちこっち向くけど、どう見えてるのかな。馬は目と目が離れているけど、どこ見ているのかな。鳥は?蛇は?蜂は?動物の見ている世界を私たちも見ることができる絵本。さあ仕掛けをめくってみて。
ヒロシマ 消えたかぞく
この本は公子ちゃんの家族の写真集。お父さん、お母さん、兄妹やお友達と撮った写真、犬や猫と一緒に撮った写真。どれも笑顔がいっぱい。 しかし……、「この家族は 原爆で 一家全滅しました」
海と山のオムレツ
著者が暮らした街々で、その地の料理を食べてみたくなる自伝的小説。この本を携えて初秋のイタリアを旅したい。おいしいものを人と分かち合う喜びは、世界共通のいちばん幸せな瞬間かもしれないと思わせてくれます。
雨のことば辞典
生活が雨に左右された数百年前、空を睨んで天候を占った誰か。その痛切な眼差しをわたしたちに繋げた編著者と、この言語を使える今を守ってくれた全ての人への深い感謝の念に満たされます。
2枚のコイン アフリカで暮らした3か月
セネガルに滞在した17歳のスペイン人の異文化体験を描く。スマホを離せない今どきの若者が知る自由で豊かな暮らし、そして過酷な現実。フランス語原作のマンガを日本語で読めるありがたさ。世界は広いぞ!
普通のおいしいをつくるひと
和歌山県出身で、レシピ本も大人気の料理研究家Mizukiさん。彼女の料理人生は重度の拒食症の克服と共にありました。「あなたの味方だよ。」同じ病気と闘うすべての人に彼女の言葉が届きますように。
誰も教えてくれない日本の不都合な現実
報道されていることや世間で言われていることは、ウソだったり、うわべだけのきれいごとだったり……。「現実」を知ったうえでラクに生きていこう!1見開きに1つの事柄が紹介されているので読みやすい。
上流階級 富久丸百貨店外商部
外商員の日常は、月1500万円の売上ノルマをたたき出すこと。高級品を扱うのは言うまでもないが、目には見えない「まごころ」という商品を大事にしお客様の人生とともに歩んでいく姿に爽快感を味わえる。
増補 本屋になりたい この島の本を売る
東京の大きな新刊書店をやめ沖縄の市場の真ん中で小さな古本屋を営む著者。島で出会った本や人、「沖縄県産本」への想い、市場の建替やコロナ禍…本と人をつなぐ日々のあれこれが綴られる。いつか必ず訪れてみたい。
日本の絶滅危惧知識
日本には古くからの風習やしきたりがたくさんあるが、本来の意味を知らなかったり、元々の形式が変わってきたりしているものもある。日本人として知っておきたい知識がいっぱい!!
ヘルシンキ 生活の練習
「協調性がない」「落ち着きがない」…よくあるダメ出しもフィンランドでは練習して改善するスキルだと教えている。それだけで欠点やダメ出しも前向きにとらえられる不思議。目からウロコのフィンランド生活記。
東京店構え = Tokyo Storefronts : マテウシュ・ウルバノヴィチ作品集
ポーランド出身のイラストレーターによる画集。描かれるのは、通学路でも見かけそうな歴史を秘めたお店たち。見慣れた街の風景も、特別な思い出の場所も、ここが好き、と人から褒められるとうれしいものです。
風邪とごはん : ひく前ひいたひいた後
少し具合の悪い時に食べたいごはんレシピ本。じんわりしみこむような穏やかな料理と、素朴でどこか懐かしいうつわの数々。レシピに添えられたひとことも心あたたまる。自分や誰かをいたわるやさしさに満ちた1冊。
編めば編むほどわたしはわたしになっていった
教室になじめずアリの行列を眺めていた中学時代。バイト先でも役に立たず「やめてくれ」と言われ…そんな彼女が結婚し一児の母となり「編み物」という居場所に出会うまで。気鋭のニットデザイナーの、大人のなり方。
10代の人たちにオススメ
「つかさ食堂」は、和歌山県内の高校・大学図書館司書の有志メンバーが「この本おもしろいで!」を10代の人たちに伝えるフリーペーパーです。7冊の紹介本と、本や読書に関するコラムを掲載しています。フリーペーパーは、県内の公共図書館や書店に設置していただいています。71人の人が「いいね!」を押しています。
閲覧回数:4571回、公開:2022/05/24