サラリーマン@Yoga好き❤️さんの書評 2025/11/03
『心穏やかに生きる哲学』(ブリジット・ディレイニー著)を読んで。 ストア派の哲学に興味があり、本書を手に取ってみた。本書は第1部でストア哲学の要約を紹介し、第2部では人生の向き合い方、第3部では「死」との向き合い方を、いずれもストア哲学の実践として解説している。 これまで読んできた哲学書の中でも最もわかりやすく、また著者自身の友人との対話を通して、哲学の実践が具体的に描かれており、理解しやすかった。 本書ではストア派の哲学者として、セネカ、エピクテトス、マルクス・アウレリウスの三人が紹介されている。特にエピクテトスについてはこれまで知らなかったため、今後さらに調べてみたいと思った。 さらに、現代におけるSNSとの付き合い方についても、ストア哲学の視点から論じられている点が印象的だった。たとえば、批判的なコメントを受けた際の対応として、 ① その侮辱が的を射ているかを自問する ② どの程度、正確な知識に基づいているかを考える ③ 傷つく必要はなく、相手が誤りを指摘してくれたことに感謝する ④ もしそれが純粋な侮辱なら、相手に同情する ⑤ 侮辱的な批判には、ユーモアで返す ――といった姿勢が紹介されており、とても興味深かった。この考え方はSNSに限らず、プレゼンテーションの質疑応答などにも応用できそうだ。 ストア哲学が現代において再び注目されているという著者の指摘にも納得できる点が多かった。今後もこの哲学について継続的に学んでいきたいと思う。
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