内田裕介さんの書評 2018/01/23 2いいね!
自律訓練法を調べていて手に取りました。 著者のクーエは1857年生まれの1926年没ということですから日本でいうと幕末から明治。 てっきり昨今はやりの自己啓発本のたぐいだろうと思っていたら、結構な古典です。 当時行われていた催眠誘導による治療を捨て、自己暗示で心身の不調を改善する方法を最初に考案、実践したということで、自律訓練法のルーツとでもいうべき人だということがわかりました。 方法はいたって簡単。 「わたしは毎日あらゆる面でますますよくなっている」 と、朝晩20回唱えるだけ。 これだけで、心身共に健康を回復することができるとのこと。 時代が時代なので、脳科学や生理学的な根拠は示されていません。 しかしまあ、なんとなくですが、効くんだろうな、と思わせるものはあります。 ひょっとすると、本書のポエムチックな文章と体裁自体が一種の暗示になっているのかもしれません。 自律訓練法ではある程度自律神経系をコントロールできることがわかっていますし、最近血圧も高めなので、本書の暗示が効果あるか、しばらく試してみたいと思います。
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