さんのコメント2020/12/10

荻原氏の作品にしては、ユーモアをそぎ落して、救いようもなく暴力的なヤクザ者が描かれる書き出しに少し驚いたが、グイグイ読ませる筆力はさすが。主人公は、結局最後まで暴力的な戦闘の中にみを投じていく訳であるが、それが自分のためではなく、「誰か」のためへと変化していく。600ページ超の長さも苦にならずに一気読みであった。

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