いちまい酒場 (講談社文庫 い 109-7)
北刻堂さんのコメント 2025/05/19
舞台となっている酒場「いっぱい」があるのは、なにやら反社会的な輩が、理解しがたい理屈を振り回して我が物顔にふるまっている、法治国家とは思えぬほど治安の悪い街である。したがって、酒場を訪れる常連も剣呑な事件にしょっちゅう巻き込まれ、それを酒場の店主が「俺の店で勝手なまねはさせん」と悪党どもを追い払うわけであるが、その店主もなにやらわけありで・・・。裏表紙の紹介文には、しみじみ心温まる酒場人情小説とあるけれど、どちらかというと酒場任侠小説なんでないの?