おすすめ書簡体小説あれこれ

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十二人の手紙 (中公文庫)

井上 ひさし

立場・境遇もさまざまな12人の書いた手紙が物語る悲喜こもごもの人生ドラマ、さらに最後に12人の手紙の主がつながりあう長編小説としての楽しみも。

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三島由紀夫レター教室 (ちくま文庫)

三島 由紀夫

左に同じく、職業も年齢も異なる5人の登場人物が繰りひろげる借金申し込みから恋文まで、実用文例集の体裁をとった通俗小説。

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恋文の技術 (ポプラ文庫)

森見 登美彦

京都の大学院から北陸の研究所に飛ばされた院生が文通修業と称して先輩・友人・妹などいろいろな人と手紙を書きあう。喜劇的展開。

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チャリング・クロス街84番地―書物を愛する人のための本 (中公文庫)

ニューヨークの古本を愛する女性とロンドンの古書店主の往復書簡集。登場する書物の英文学のいいとこどりのような読書案内になっているのも魅力のひとつ。

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あしながおじさん (新潮文庫)

ジーン ウェブスター

居場所を失った孤児院から篤志家のおかげで大学へ行けることになったジルーシャが、篤志家に書き綴った近況報告。児童書の棚にもあるけれど、大人にも読み応え十分。「キャンディ・キャンディ」の原案とも。

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マンゾーニ家の人々(上) (白水Uブックス177)

ナタリア ギンズブルグ

イタリアの文豪マンゾーニとその周辺の人々の手紙によって構成された文豪の半生。小説というよりは歴史書に近いか。

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ビビンパ (講談社文庫)

清水 義範

パスティーシュ短篇集の一編として、年賀状のやりとりだけで構成された「謹賀新年」。あるある、という感じで最後はちょっとシュールに展開していく。

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ポルトガル文―他一篇 (角川文庫)

マリアンヌ・アルコフォラード

ポルトガルのとある修道院の尼僧が恋人にあてた5通の手紙で構成された中編。 ちくま文学の森シリーズ第一巻『美しい恋の物語』にも収められている(わたしはそちらで出会った)。

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君は大丈夫か―ZEROより愛をこめて (ちくま文庫)

安野 光雅

もともと「暮しの手帖」に連載された『ZEROより愛をこめて』。吉野源三郎『君たちはどう生きるか』のようにおじさんから甥の順君への手紙形式でつづる大人になりつつある世代へのメッセージ集。

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恋文物語 (ちくま文庫)

池内 紀

中世の神父や尼僧、作家や名もなき市民まで、古今東西、想いを綴った恋文20編のアンソロジー。「ポルトガル文」も所収。もったいなくも絶版のようなので、ぜひ図書館で。親本は新潮社。

手紙好きさんにオススメ

手紙だけで展開する小説を中心に集めてみました。
往復書簡集もあれば、一方的な手紙が続くものもあります。
間接的な情報のやりとりだけでお話が進んでいくので、
その余白を補うべく想像の余地があり、
思いもかけない展開が待っているものもあり、
なかなか楽しいものです。

手紙形式は、ほどほどの長さで切りをつけてちょこちょこ読み進めやすいのもよいところ。
そこで気軽に持ち歩ける文庫本を中心に集めてみました。
上段3作は、いずれも気軽に読める隠れた傑作ぞろいです。
中段は海外作家のもの、
最後の4冊はエッセイ、短編、アンソロジーです。

こうした作品を読んだら手紙を書くのがうまくなる、かどうかはわかりませんが、
手紙から広がるコミュニケーションのおもしろさを実感して、
自分でもだれかにお手紙を書きたくなるかもしれません。

追記:
最近出た三浦しをん『ののはな通信』も絶品でした(本の追加ができない仕様になってしまってざんねん…)

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閲覧回数:10547回、公開:2014/06/28

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書いた人 : のりすさん

こどもの本が大好き。
絵本・児童書は幼いころ出会ったロングセラーから、こどもたちとともに出会った新刊まで。
大人の本は、文庫・新書中心に出版社PR誌も愛読。
最近はようやくまた図書館に通う時間ができました。

Twitter : sakomakoharu - 作者につぶやく

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