前書きなど
≪プロローグ≫
『英語で説明する日本の文化』シリーズ第1弾、『これ一冊で!日本のことが何でも話せる』が2009年6月に出版され、第2弾、『必須表現グループ100』が2010年12月に出版され、ついにその第3弾、『日本の観光名所100選』が出版されるに至りました。第1弾は、日本の宗教と精神、伝統文化、食・住・娯楽などをはじめとする13の分野で、日本のことを英語で何でも発信できるようにする内容となっていますが、第2弾は、日本のことを英語で発信するのに欠かせない表現グループトップ100をランク別に紹介しています。
そして第3弾は、日本の主要な名所を英語で説明できるように、生き生きした語彙表現と引き締まった英語で、パッセージと、絶対お勧めの「寺」「神社」「温泉」「祭り」「テーマパーク」「町」をテーマにした、非常におもしろい「名所バトル・ダイアローグ」を作りました。また、外国人が最もよく聞く質問に対応できるように、厳選した130のQ&Aを、最重要40、必須60、重要30に分けて、引き締まった格調高い英語で作成しました。
観光名所のランキングは、現役プロの通訳案内士10名と長年ボランティア通訳をしている人12名の意見、日本語と英語圏のグーグルを用いて、半年以上に渡って3回調べた各名所のヒット件数、通訳案内士国家試験の過去10年間の出題傾向分析に基づいており、最大公約数的に取り上げたつもりですが、選考過程では、プロ・ボランティア通訳案内士の間でも意見が分かれ、異論のある読者もおられるかもしれませんが、英語の勉強と割り切って、読み進めていただければ幸いです。またQ&Aのランキングに関しては、外国人がよく聞く質問数千の中から、通訳案内士試験の傾向分析と、プロの通訳案内士、ボランティア通訳10名以上の意見を基に130問を厳選しました。
本書の使い方は、まず観光名所のCDを聴いて、リスニング力をチェックし、2回目は語彙・表現を頭に入れてから聴き、3回目はCDを聴きながら音読し、その後はシャドーイングとリプロダクションをしてマスターしましょう。同時に、各名所の「案内はここが重要!」や「全貌はこれだ!」の特集記事を読んで、より詳しく観光案内ができるように活用しましょう。次に「名所バトル・ダイアローグ」はCDを聴いてバトルの展開を楽しんでいただいた後、音読やリプロダクションやシャドーイングをして表現力を高めたり、自分なりの答えを発信できるようにトライしてみることもお勧めします。最後に「外国人によく聞かれる質問」は、とっさの質問にも対応できるように、解答例を何度も音読し、余裕のある方は解答例を参考に自分なりの答えを作って発信力を高めましょう。また、ちょっと一息つきたいときは、「寺・神社・城・温泉・祭り・庭園・テーマパーク・山」などの雑学クイズにトライしたり、ベテラン通訳案内士の体験記を読んでプロの通訳ガイドの世界を垣間見たり、全国の名所のマップを眺めながら楽しく知識を増やしてください。このように本書を活用してマスターすれば、皆さんの英語表現力・発信力は生まれ変わり、通訳案内士試験の地理問題や英語問題、面接試験にも合格できるようになり、外国人からよく受ける質問にほとんど何でも答えられ、ボランティアやプロのガイドとして活躍したり、日本のことを英語で何でも案内できるようになると信じています。
最後に、本書の制作にあたり、快く写真提供をしてくださった皇居、京都御所、修学院離宮、伊勢神宮、永平寺、東本願寺、彦根城、東京スカイツリー、六本木ヒルズの関係者の皆さまには心より御礼申し上げます。そして惜しみない努力をしてくれた以下のASCスタッフと、名所100選と外国人からよく聞かれる質問選定に貴重な意見をいただきました通訳案内士の方々、および(株)語研編集部の島袋一郎氏と本書執筆の母体となった参考文献の著者の方々には、心から感謝の意を表したいと思います。
上田敏子氏(名所バトル・ダイアローグ、名所英文パッセージ執筆、マップ作成、全体構成企画&校正)、祐田直子氏(名所英文パッセージ70執筆)、中山紗里氏(外国人によく聞かれる質問、名所英文パッセージ執筆、ダイアローグ和訳、マップ作成)、山中敏彦氏(名所英文パッセージ、雑学クイズ、特集記事執筆)、南野幸子氏(名所英文パッセージ執筆)、石田昭氏(雑学クイズ、特集記事執筆)、田中秀樹氏(英文校正から情報校正まで全体校正に惜しみない努力をしてくれた)、森本隆氏、笠置明弘氏、田沢宏子(以上、ベテラン通訳案内士コラム執筆)、木澤晴美氏(写真収集・校正)、小野美絵子氏(写真収集)、植田加代子氏(写真収集)、田中達也氏(イラスト作成)、佐藤瞳氏(校正)、長谷川幸男氏(校正)、里中満子氏(校正)
総勢39名のASCのスタッフを動員して完成した力作を、是非ともエンジョイしながら活用して、完全にマスターしていただきたいと思います。
それではみなさん、明日に向かって英悟の道を、
Let' enjoy the process! (陽は必ず昇る!)
植田 一三