言葉と言葉のあわいを見つめる3冊

お気に入り図書館を設定すると、貸出状況が表示されます。 ⇒エリアを選ぶ
図書館指定なし

西瓜糖の日々 (河出文庫)

リチャード ブローティガン

この世界の静けさは、自分たちの孤独と響き合う。しかし、それらは平行線を辿り交わりあうことはない。余白にときどき自らの孤独が顔を出し、そのたびに見つめられたような気持ちになる。

図書館指定なし

ロラン・バルト 喪の日記

ロラン・バルト

母を喪った哲学者の日記。手にとって数頁捲ると、余白の広さと美しさが際立つ。頁ごとに違った色を見せる余白の美しさが哀しい。

図書館指定なし

さようなら、ギャングたち (講談社文芸文庫)

高橋 源一郎

ここにある言葉の美しさは僕達の日常の言語の美しさに最も近く、それは小難しい単語や周りくどい表現とは無縁だということを教えてくれる。それは圧倒的な肯定だ。

静けさを求める人にオススメ

静かな時間に言葉と言葉のあわい(間)を見つめることのできるような、断章で構成された物語を紹介します。ひとりきりでベッドの上や、日曜日のカフェや、公園のベンチ、満員電車の中で読むのにちょうどよいです。そして、ときには恋人と一緒の夜に。

「いま、こうしてわたしの生活が西瓜糖の世界で過ぎてゆくように、かつて人々は西瓜糖の世界でいろいろなことをしたのだった。あなたにそのことを話してあげよう。わたしはここにいて、あなたは遠くにいるのだから」
(西瓜糖の日々/リチャード・ブローティガン)

「―胸がはりさけそうになったり、いたたまれなくなったりして、
ときおり、生がこみあげてくる」
(喪の日記/ロラン・バルト)

「わたしはペンを机の上におくと椅子から立ち上がってあくびをした。もう書くことはなにもない。わたしはとうとう現在に追いついてしまった。」
(さようなら、ギャングたち/高橋源一郎)

77人の人が「いいね!」を押しています。

閲覧回数:1603回、公開:2010/12/17

レシピの感想を書く

書いた人 : tegamiさん

THE 退屈。

この人が書いたレシピ

もっとレシピを読む