経済安全保障と技術優位

鈴木一人（編集）西脇修（編集）

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出版社: 勁草書房(2023-08-21)

単行本: 272 ページ / 1.9 x 15.6 x 21.6 cm

ISBN-10: 4326303298 ISBN-13: 9784326303298

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書評とコメント

サラリーマン@Yoga好き❤️さんの書評 2025/10/11

★★★ 経済安全保障と技術優位を読んで

本書では「イノベーション・エコシステム」などの専門用語が多く登場し、専門知識のない読者にとっては理解が難しい部分が多かった。複数の専門家が、国際政治、安全保障、経済、安全保障、科学技術など、それぞれの立場から経済安全保障と技術優位について論じていたが、最終的にそれらを統合した明確な結論や共通見解は示されていなかった。各専門家によって、日本が取るべき行動を具体的に示しているものもあれば、そうでないものもあり、テーマによっては日本が今後どのように対応すべきかが未だ定まっていない現状が浮き彫りになっていた。特に興味深かったのは、日本の経済安全保障を考える上での中国との関係に関する議論である。日本が取るべき方向性として、中国がまだ獲得していない先端技術の開発を進め、その技術を活用した製品を輸出しつつ、技術転移のリスクを最小限に抑え、むしろ相手国を日本の技術に依存させるという戦略が提示されていた。この考え方は理論的には興味深いが、現実的に実行可能なのか、実務面での課題も多いと感じた。

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