さんの書評2023/08/091いいね!

最強につまらない、とまではいわないが

石井直方氏の「筋肉学入門」がものすごく面白かったので、石井直方氏の著作を片端から漁っていて手に取った。 雑誌「ニュートン」の筋肉関係の記事を再編集したもので、石井直方氏は監修。執筆はしていない。 図版こそ丁寧に書かれているものの、内容的には何にも知らない素人さん向けで、この分野に興味のある人にはほとんど常識のようなことばかり。正直いってつまらない。 また、結論だけ書かれていて、説明が少ないので、筋肉学入門のような読んでいてワクワクするような知的刺激にも乏しい。トリビアの域をでない。 なかで、いくつか拾えたものを備忘のためメモする。 p36 トレーニングをすると筋が太くなるのは、サテライト細胞が分裂して筋繊維に融合し、筋繊維の核の数が増えてタンパク質の合成量が上がるためである。 p72 糖尿病に運動がいい、と昔から言われていたが、それは筋肉が糖を蓄える機能があるからだということが近年わかってきた。筋肉中のATPが枯渇すると、筋の糖の取り込みが促進される。また筋肉量が低下すると血糖値の調整機能が低下することも知られている。 いずれにしても、最強につまらない、とまではいわないが、期待外れだった。

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