出光佐三の哲学
海賊とよばれた男(上) (講談社文庫)
百田 尚樹
出光佐三の日本人にかえれ
北尾 吉孝
マルクスが日本に生まれていたら
出光 佐三
昨今話題の伝統的思想について考えてみたい人にオススメ
3月7日は、出光興産の創業者、出光佐三の忌日(1981年)です。出光佐三は、岡田准一が主演した映画『海賊とよばれた男』の主人公のモデルです。出光といえば、昭和シェル、エネオスなどといっしょに、ガソリンスタンドを思い浮かべる人も多いでしょう。石油の将来性を見抜いていた佐三は、すでに明治末に石油小売業の会社を設立していました。映画が描いているのは、敗戦後、石油でのし上がっていく佐三です。
宗像大社と皇室を篤く崇敬していた佐三は「徹底した儒教的・家父長的男女観を抱いていた」とも評され、その思想には賛否両論があると思いますが、晩年にはマルクスを研究し、その理想に到るためには階級闘争ではなく、日本人が持っている「和」の道によって唱導されるべきと説いていました。
明治から戦後にかけて石油業で活躍した佐三の思想は、日本の伝統思想の体現としてとらえても良いし、経営哲学としてもとらえられます。ガソリンを給油しながら、こんな思いを巡らすのも、たまにはいいかも知れません。
※これらの本は、平成29年3月7日(火)に、中津川市立図書館にて日替り展示されました。
このレシピがいいと思ったら、押そう! »
19人の人が「いいね!」を押しています。
閲覧回数:1349回、公開:2017/03/07