目次
第1話 支援を要する『人』がいるんじゃない。支援を要する『時』が誰にでもあるだけ
~不妊治療の経験が私を政治の道へと駆り立てるまで~
松本光博 杉並区議会議員
第2話 生かされた命で区議として働く
〜あたり前に働き、子育てができる社会を創る〜
西村直子 品川区議会議員
第3話 大好きな地元に貢献するという生き方
~職業選択の一つとして地方議員はありです!~
浅山 誠一 田辺市議会議員
第4話 首都の議員とは何か
小松大祐 東京都議会議員
第5話 『地域政党』という選択!
〜新しい政治の形を創り出す〜
大津裕太 京都市会議員
第6話 リクルート流「徹底した顧客視点」で富山県から日本を変えられるか?
藤井 大輔 富山県議会議員
第7話 平成元年生まれ 経験ゼロからでも議員になれる
~1期生議員奮闘記~
井上 麻衣 福岡市議会議員
第8話 子ども達が「将来、地元で働きたい!」と思える街へ
~地方の人口減少問題に向き合うキャリア教育アプローチ~
横内博之 四国中央市議会議員
第9話 ガラパゴス行政レポート
~ビジネスの常識を少しでも行政に ~
草野聖地 大津市議会議員
特別寄稿 「日本一前向きな市役所」を目指して
初の女性公募副市長・前 四條畷市副市長
林・小野 有理
前書きなど
なぜ、地方政治の世界にリクルート出身者が増え続けるのか?
一つめは、業務領域での相性の良さ。
二つめは、社会課題の解決という事に対する意識がリクルートには非常に高いという点。
そして三つめ、実はこれが肝なのだが、議員に向いている人材が多い。
自治体は軒並み危機的状況に陥りつつあるにもかかわらず、前時代的な昭和の経営を引きずったまま日々の業務に忙殺されている。右肩上がりの時代は前例踏襲型の行政は比較的うまく機能したが、今は前例を打ち破らないところに未来はない。にもかかわらず、前例主義は根強く自治体にはびこっている。DXの時代といわれるのに行政マンのITリテラシーは驚くほど低い(議員はもっと低い)。行政経営という言葉だけが独り歩きしているが、実際に行政評価も形だけ、PFS・SIB…様々な経営手法が生み出されているにもかかわらず、ほとんどの自治体で導入は進んでいない。
だからこそ、新しい感覚、概念、知識をそこにもたらし、行政を揺さぶる新たな人材が必要なのだ。
町が生きるも死ぬも全ては人材次第。
だからこそ、その人材を見出し、育くむことは責任世代たる我々の責務だと感じるし、また本書からその希望をどんな形であれ、一人でも多くの方に見出していただければ幸いに思う。
きっと知らなかった地方議員の世界を垣間見ることができると思う。