目次
はじめに/『死国』の作家/四国の作家─追悼坂東眞砂子/児童文学作家としての出発─「メトロ・ゴーラウンド」を中心に/二重化される相姦の図─『狗神』/『蛇鏡』論─“代償”ということ/『蟲』―〈サンクチュアリ〉の誕生/『桜 雨』/『屍の聲』─〈ここ〉にいる〈私〉は誰?/『山 妣』─伝奇と実存/『満月の夜 古池で』あなたは誰と出会う/『旅涯ての地』/『葛橋』というトポス─日本の伝承的世界の継承/『13のエロチカ』─性にまつわる神話を破壊する女たち/ゆらぐ「私」のありか─「道祖土家の猿嫁」/『曼荼羅道』—立山信仰との〈交錯〉/『夢の封印』─欲望と幻想の物語/「わたし」─迷走期の「原点」探し/『善魂宿』/欲望とノイズ─『快楽の封筒』/『春話二十六夜 岐かれ路・月待ちの恋』─《性愛》の遠景/『梟首の島』—日本人らしさと自由との相剋/『魔 女』(旧題『血と聖』)─『血と聖』から『魔女』へ/『異国の迷路』─「理不尽」な世界構築の端緒/『天唄歌い』─〈生霊〉の島の、〈真の〉女たち/『鬼に喰われた女』―甦る今昔物語/流浪する「声」の行方—「パライゾの寺」論/『花の埋葬 24の夢想曲』─〈夢〉へ誘われる〈わたし〉/『傀 儡』─非農業民と仏教と/土俗から砂金を掬いあげる作家─坂東真砂子の『狂』を読む/『見知らぬ町』─日常にひそむ「見知らぬ町」への入り口/忘れることと忘れないでいること─「ブギウギ」と日本の敗戦/自由民権運動へのオマージュ─「やっちゃれ、やっちゃれ!─独立・土佐黒潮共和国」/「天狗小僧魔境異聞」─再生のモチーフとしての〈カオ〉/『逢はなくもあやし』─「朱花の月」との比較及び「待つ」こと/『くちぬい』─〈くちぬいさま〉の呪縛/「欲 情」─欲情への供犠/『恍 惚』─力の陶酔/『朱鳥の陵』─鴆の夢、権力の夢/「隠された刻」─悪神の生きる村
坂東眞砂子 主要参考文献
坂東眞砂子 年譜