目次
日本語版へのまえがき
まえがき
年表 本書に登場する東西の思想家
序論
1 プロメテウスの生成
2 宇宙・宇宙論・宇宙技芸
3 テクノロジーによる断絶と形而上学的統一
4 近代性・近代化・技術性
5 何のための「存在論的転回」か?
6 方法にかんする諸注意
第1部 中国における技術の思想を求めて
7 道と宇宙──道徳の原理
8 暴力としてのテクネー
9 調和と天
10 道と器 自由と対する徳
10・1 道家における器と道──庖丁の牛刀
10・2 儒家における器と道──礼の復興
10・3 ストア派と道家の宇宙技芸にかんする見解
11 抵抗としての器道──唐代の古文運動
12 初期の宋明理学における気の唯物的理論
13 明の宋応星の百科事典における器道
14 章学誠と道の歴史的対象化
15 アヘン戦争後に起きた器と道の断絶
16 器道の関係の崩壊
16・1 張君勱──科学と人生観の問題
16・2 中国本位的文化建設宣言とその批判
17 ニーダムの問い
17・1 有機的な思想の形態と自然法
18 牟宗三の応答
18・1 牟宗三によるカントの知的直観の独自解釈
18・1 牟宗三による良知の自己否定
19 自然弁証法と形而上学の終わり
第2部 テクノロジーへの意識と近代性
20 幾何学と時間
20・1 古代中国には幾何学がなかった
20・2 幾何学化と時間化
20・3 幾何学と宇宙論的特殊性
21 テクノロジーへの意識と近代性
22 近代の記憶
23 ニヒリズムと近代
24 近代の超克
25 ポストモダンの想起
26 故郷回帰のジレンマ
27 人新世における中華未来主義
28 もうひとつの世界史のために
解説 「宇宙技芸」の再発明 中島隆博
訳者あとがき
索引