目次
序 章 煽られる「台湾有事」 9
ミサイル軍拡競争が始まった琉球列島 9
進行する琉球列島のミサイル基地化 11
南西シフトの機動展開基地となる奄美大島・馬毛島 14
沖縄本島の増強とミサイル要塞と化す琉球列島 15
対中国の日米共同作戦 18
「台湾有事」論の実態 21
第1章 アメリカの「島嶼戦争」論 25
クレピネビッチの「群島防衛」論 25
「台湾問題」を全面化したクレピネビッチ論文 30
トシ・ヨシハラらの「島嶼戦争」論 35
対ソ抑止戦略下の「三海峡防衛」と第1列島線防衛 38
海峡防衛論=島嶼防衛論の虚構 42
「台湾有事」論による中国南海艦隊の封じ込め 43
海峡防衛をめぐる(対)着上陸作戦 45
チョークポイント・宮古海峡の要塞化 47
第2章 エアーシーバトルから海洋プレッシャー戦略へ 51
エアーシーバトルの限界 51
中国本土攻撃を想定するエアーシーバトル 54
オフショア・コントロールと「海洋拒否戦略」 58
「制限海洋」作戦による「海洋限定戦争」論 63
海洋プレッシャー戦略とは 66
「インサイド・アウト防衛」部隊の運用構想 70
海洋プレッシャー戦略が想定する戦場 75
第1列島線構成国によるA2/ADの完結 77
第3章 米海兵隊・陸軍の第1列島線へのミサイル配備 81
海兵隊作戦コンセプト(2016年) 81
「紛争環境における沿海域作戦」(LOCE)構想の策定 85
「フォース・デザイン2030」による米海兵隊の大再編 89
海兵沿岸連隊へのトマホーク配備 93
米陸軍ミサイル部隊の第1列島線配備 98
第4章 自衛隊の南西シフトの始動と態勢 105
南西シフトの始動 105
陸自『野外令』の大改訂 114
「日米の『動的防衛協力』」による南西シフト 117
「日米の『動的防衛協力』」による琉球列島の部隊配備 123
宮古島などのミサイル配備はいつ決定されたのか? 125
自衛隊の南西シフトの運用 127
南西シフト態勢下の統合機動防衛力 131
10万人を動員した機動展開演習「陸演」 132
陸上総隊の創設―軍令の独立化 134
2018年防衛大綱・中期防の策定 135
多次元横断的(クロス・ドメイン)防衛力構想 137
南西シフト下の空自の大増強 141
南西シフト下の海自の大増強 143
第5章 琉球列島のミサイル戦場化 149
地対艦・地対空ミサイルの運用 149
対艦ミサイルを守る対空ミサイル 152
ミサイル部隊の空自・海自との統合運用 153
陸自教範『地対艦ミサイル連隊』では 154
敵基地攻撃能力を有するミサイルの配備 158
極超高速滑空弾の開発・配備 161
中距離ミサイルの琉球列島――九州配備 165
中距離ミサイルは核搭載か? 169
ミサイル攻撃基地となる琉球列島 172
第6章 無用の長物と化した水陸機動団 177
水陸機動団の編成 177
水陸機動団の作戦運用 179
自衛隊の水陸両用作戦とは 182
陳腐化した水陸機動団の強襲上陸 188
水陸機動団の装備 192
第7章 機動展開・演習拠点としての奄美大島・馬毛島の要塞化 195
明らかになった南西シフト下の馬毛島要塞 195
統合演習場・機動展開拠点としての馬毛島 196
空母も寄港できる巨大港湾設備 201
馬毛島配置人員のウソ 203
南西シフト下の演習拠点となった種子島 204
機動展開拠点としての馬毛島・奄美大島 206
奄美大島・瀬戸内分屯地の巨大ミサイル弾薬庫 208
南西シフトの軍事拠点としての馬毛島 211
種子島―薩南諸島の演習場化 214
臥蛇島のミサイル実弾演習場化と新島闘争 217
「南西有事」への民間船舶の動員 223
「統合衛生」という戦時治療態勢 226
第8章 アメリカのアジア戦略と日米安保 229
「太平洋抑止イニシアティブ」(PDI) 229
アメリカの西太平洋へのリバランス 232
アメリカの「国家安全保障戦略」(NSS) 237
「インド太平洋戦略報告」による対中国・台湾戦略の始動 240
急激に進むアメリカの台湾への武器売却 244
安保法制定の目的とは 246
日本の「インド太平洋戦略」 251
激化する対中演習と新冷戦態勢 253
結 語 アジア太平洋の軍拡競争の停止へ 257
メディアの「台湾有事」キャンペーン 257
日米中の経済的相互依存と戦争 259
沖縄を再び戦争の最前線にするのか? 261
ワシントン海軍軍縮条約による島嶼要塞化の禁止 264
琉球列島の「非武装地域宣言」 266
日中平和友好条約に立ち返れ 267