紹介
◆2012年に改訂された「日本鳥類目録第7版」に準拠して、科や目を修正した最新版が登場。
◆道内で観察できる野鳥全324種を、約1000点の美しい写真と豊富な識別イラストを使って、見分けにこだわり紹介した、本格的な鳥類識別図鑑です。
◆詳細な記述を心掛けた解説部分は、識別に必要な情報をまとめた[特徴]欄をはじめ、誤認しやすい種の識別点をピックアップした[類似種]欄、生息状況や行動などを記述した[生態]欄を中心に構成しました。
◆さらに、アイヌ語名やロシア語名に加え、サハリン・南千島での生息状況を紹介するなど、本道独自の情報を多数掲載。
◆発刊10年目にして初の改訂版発行で累計20000部に達した、ロングセラー図鑑です。
目次
この本を使う前に 2
北海道主要観察地位置図 3
【山野の鳥】
フクロウ科 4
ヨタカ科 17
タカ科 18
ハチクマ飛翔比較図 28
ハチクマ雌雄比較図 29
ミサゴ科 44
ハヤブサ科 46
タカ類飛翔図 54
カッコウ科 56
カッコウ類比較図 59
ハト科 60
キジ科 62
ヤツガシラ科 67
カワセミ科 67
キツツキ科 74
ツバメ科 86
アマツバメ科 90
イワヒバリ科 93
ヒバリ科 94
セキレイ科 96
レンジャク科 104
ヒヨドリ科 106
モズ科 107
カワガラス科 110
ミソサザイ科 111
キクイタダキ科 112
キクイタダキ雌雄頭部比較図 112
ウグイス科 113
センニュウ科 115
ヨシキリ科 118
ムシクイ科 120
センニュウ類・ムシクイ類識別図 124
ヒタキ科 126
ツグミ類飛翔下面図 135
ヒタキ類比較図 146
シジュウカラ科 156
ハシブトガラ・コガラ比較図 157
ゴジュウカラ科 162
キバシリ科 163
エナガ科 164
メジロ科 165
ホオジロ科 166
ツメナガホオジロ科179
ホオジロ類雌比較図 182
アトリ科 184
ムクドリ科 202
スズメ科 204
カラス科 208
カラス類飛翔図 215
【水辺の鳥】
カイツブリ科 216
カイツブリ類冬羽・アビ冬羽比較図 223
アビ科 224
ウ科 228
ウミウ・カワウ頭部比較図 229
チシマウガラス・ヒメウ頭部比較図 231
カモ科 232
ヒシクイ・マガン飛翔比較図 235
オオヒシクイ・ヒシクイ・マガン頭部比較図 235
オオハクチョウ・コハクチョウ頭部比較図 241
カモ類飛翔図 274
サギ科 276
シラサギ類頭部比較図(夏羽) 283
トキ科 286
コウノトリ科 286
ツル科 287
クイナ科 292
ツバメチドリ科 296
チドリ科 296
チドリ類飛翔図 302
ミヤコドリ科 306
シギ科 307
ホウロクシギ・ダイシャクシギ飛翔比較図 331
シギ類飛翔図 333
セイタカシギ科 342
カモメ科 344
カモメ類飛翔図(夏羽) 357
トウゾクカモメ科 361
アホウドリ科 362
ミズナギドリ科 364
ウミツバメ科 367
ウミスズメ科 368
北海道の野鳥について 378
用語解説 380
北海道鳥類リスト 384
和名索引 389
学名索引 393
参考文献 396
あとがき 398
著者プロフィール 399
前書きなど
p378「北海道の野鳥について」より抜粋
実際のところ、北海道の野鳥についてはほとんど分かっていないというのが現状である。詳しい研究がなされているものもあるが、大半の種類や地域については分布や生態について未知な点が多い。その地域のバーダーにとっては当たり前の事実でも、きちんとした形で発表されないために、極端ないい方をすれば“単なる噂話”で終わってしまっている事柄が実に多い。残念なことである。
趣味でやっていることだからという向きもあるが、結局データがなければ、自分の大好きな野鳥や地域の自然に危機が迫った際に、地団駄を踏むだけになってしまう可能性が高い。気がついてみたら森がなくなり、川は直線化され、そして鳥はいなくなった——こうした愚行を繰り返すことだけは避けたい。
今、私たちにできることは身近な鳥についての記録を取り、それを発表して次の時代へ残していくことである。本書がそのための一助になれば、これほど嬉しいことはない。
数年後、あるいは数十年後の北海道の“鳥見界”が、現在よりもさらにより良い姿へと変わっていることに期待したい。