目次
日本語版序文 衆愚の街(ゴッサム・シティ)におけるプロレタリア独裁
第Ⅰ章 序論――〈War Nam Nihadan〉
第Ⅱ章 支配から搾取と叛乱へ
第Ⅲ章 政治的代議の「夢の仕事」
第Ⅳ章 邪悪な民族的〈モノ〉の回帰
第Ⅴ章 ポスト・イデオロギーの砂漠へようこそ
第Ⅵ章 アラブの四季
第Ⅶ章 ウォール街占拠、あるいは新たな始まりの暴力的な静けさ
第Ⅷ章 《ザ・ワイヤー》、あるいは非―出来事的なこの時代で何を為すべきか
第Ⅸ章 羨望と怨念を超えて
第Ⅹ章 結論―未来からの合図
訳者解説
前書きなど
本書は、われわれが置かれている布置連関についての「認知図」(ジェイムソン)に貢献するための一つの努力である。
まず現代資本主義の主要な特徴についての簡単な描写を提示し、次いで社会的敵対性への反作用において起きた反動現象(とくにポピュリスト的な叛乱)に焦点を絞り込んで、そこでヘゲモニーを握っているイデオロギーの輪郭にラフな描写を与えることにしよう。
後半では、二つの大きな解放運動である〈アラブの春〉と〈ウォール街占拠運動〉を論じ、システムの機能強化をもたらすことなくシステムと闘うにはどうしたらよいのかという難問に立ち向かうことにする。 (…)
どの「真実」が、グローバルな資本主義との関係で、今日、述べられねばならないのか?
――「序論」より