目次
序(山口道弘)
第Ⅰ部 経済と制度
第1章 近代日本の国有林野経営の展開と私権的利用の意義 【青木健】
――秋田営林局管内の町村を事例にして
第2章 公正な自然資源の開発と戦前日本の工業化【荻山正浩】
――河川の電源開発の事例を中心に
第Ⅱ部 政治と外交
第3章 昭和戦前期の官僚人事システムにおける「公正」【若月剛史】
――内務省土木系技術官僚を中心に
第4章 近代日本外交における公正【佐々木雄一】
――第一次世界大戦前後の転換を中心に
第5章 佐々木惣一の公民教育論と教科書【佐藤健太郎】
――国際連盟脱退と書き換えられた教科書
第Ⅲ部 地域と民衆
第6章 「医は仁術」のゆくえ【池田真歩】
――一九世紀東京の医師と施療
第7章 明治期における監獄の経済史的位置づけ【 中西啓太】
――監獄作業の実態と公正性をめぐる諸問題
第8章 裁判記録にみる一九三二年矢作事件【藤野裕子】
――包括的再検証にむけた基礎的考察
第Ⅳ部 思想と学説
第9章 福澤諭吉の徴兵論・再考 【尾原宏之】
第10章 穂積八束と岡村司【 冨江直子】
――自由の重さの堪え難さ
第11章 私有と自主立法権(Autonomie)【山口道弘】
――法制史家中田薫の学問形成