目次
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姦婦と佩剣――十九世紀のフランス小説『ボヴァリー夫人』を二十一世紀に論じ終えた老齢の批評家の、日本語によるとりとめもないつぶやき 蓮實重彦
ボヴァリー夫人のことなどお話させていただきます――蓮實重彦先生へ 工藤庸子
『「ボヴァリー夫人」論』では思い切り贅沢をさせていただきました――工藤庸子さんへの返信 蓮實重彦
I
義兄弟の肖像――『帝国の陰謀』とその周辺をめぐって 田中 純(表象文化論)
Sign‘O’the Times――『伯爵夫人』を読む 阿部和重(作家)
批評と贅沢――『「ボヴァリー夫人」論』をめぐって 菅谷憲興(フランス文学)
「二次創作」に抗する「二次創作」――蓮實重彦『「ボヴァリー夫人」論』の「序章 読むことのはじまりに向けて」と「I 散文と歴史」を読む 石橋正孝(フランス文学)
A comme art, et ...――Aはart(芸術)のA、そして…… 橋本知子(フランス文学)
塵の教え――フィクションに関するとりとめない註記 森元庸介(思想史)
さらなる「運動の擁護」へ 柳澤田実(哲学・キリスト教思想)
批評家とは誰か――蓮實重彦と中村光夫 中島一夫(文芸批評)
蓮實重彦のイマージュ、反イマージュの蓮實重彦――「魂の唯物論的擁護」とは何か 互 盛央(言語論・思想史)
「昨日」の翌朝に、「アカルイミライ」の約束もなく――蓮實重彦による「文学史」と「映画史」 片岡大右(フランス文学・社会思想史)
II
蓮實教授との三時間、日本の列車の車中にて ペドロ・コスタ(映画監督)
映画からこぼれ落ちそうになる男 三浦哲哉(映画批評)
『監督 小津安二郎』の批評的事件 クリス・フジワラ(映画批評)
犯し犯される関係の破棄――曽根中生・蓮實重彦・日活ロマンポルノ 久山めぐみ(編集者)
見ることを与えられて――蓮實重彦への讃辞 エイドリアン・マーティン(映画研究)
メディア化する映画――一九二〇/一九三〇年代から二〇〇〇/二〇一〇年代へ 中路武士(映画論・メディア論)
蓮實について リチャード・I・スヘンスキ(映画研究)
抽象化に対抗して――蓮實重彦の映画批評 イム・ジェチョル(映画批評)
シネマとアメリカ――蓮實重彦のふたつの顔 入江哲朗(アメリカ哲学・思想史・映画批評)
III
遭遇と動揺 濱口竜介(映画監督)
胸の高鳴りをおさえながら 三宅 唱(映画監督)
眼差しに導かれて 小森はるか(映像作家)
私は如何にして心配するのをやめて「ハスミ・シゲヒコ」の影響を脱したか 内藤 篤(弁護士・名画座館主)
恩師 蓮實先生 遠山右近(行政官)
不実なる誘いにのって 小川直人(学芸員)
蓮實のおじちゃま とよた真帆(女優)
『伯爵夫人』とその著者を論じるための権力論素描――編者あとがき 工藤庸子
蓮實重彦 著書目録