紹介
「藍染川」「蟹川」「竈(へっつい)河岸」「河骨(こうほね)川」「薬研(やげん)堀」「葛西用水」「笄(こうがい)川」・・・・・・・・・、江戸・東京の川、堀、用水、運河約400を網羅。/いまある川、消えてしまった川や堀などの場所と、その名前が一目でわかる。/川の別称や流路、歴史や役割に触れた解説+地図のはじめての辞典。/明治初期の参謀本部地形図(迅速測図)と現代地図を対照。/信頼できる古地図(旧版地形図)集としても大変貴重、お買い得。/これぞ真正な大人のぬり絵、大人の調査散歩ガイドブック。/川のみならず、地域の原地形、旧土地利用、地盤環境調べに役立つ。/ここからあなたもEarth Diving, 書を持って街へ、場所の物語へ。
目次
編集にあたって 3
地図・写真典拠一覧/使用地図一覧 5
江戸・東京のおもな川と上水 10
千代田区 22
中央区 38
港 区 66
新宿区 86
文京区・台東区 96
墨田区 118
江東区 134
品川区 170
目黒区 182
大田区 198
世田谷区 224
渋谷区 252
中野区・杉並区 264
豊島区・北区・荒川区 298
板橋区・練馬区 324
足立区 368
葛飾区 394
江戸川区 418
おもな参考文献 452
あとがき 455
索引 464
前書きなど
本書は、東京二三区の河川や現旧水路を見直し、あわせて都市部の原地形と環境の把握に資することを目的として作成した。
地図資料には明治初期の「迅速測図」を使用し、対照できる現代地図を添えた。
地図は机上(デスク)および野外(フィールド)における基本用具(ツール)であり、地図利用の王道は、目的に応じ自ら色をぬり、発見した事項を書きこむ点にある。本書においては利用者にとって最良の地図は白地図であるとの観点から、基本情報をシンプルに示すにとどめた。本書が利用目的に沿った、唯一でカラフルな「ノート・ブック」に生まれ変わることを願ってやまない。
本書は、〈フィールド・スタディ文庫〉の第一冊目である。その場所(フィールド)に足を運び身をおき、五官を開いてはじめて気づき、学びえる事柄がある。それが新しい認識の地平をもたらしてくれることがある。それを誘う試みが江湖に受け入れられ、類版を広げることができればこれに優る幸いはない。