紹介
◎累計58万ヒット突破の超人気Webサイト「札幌激辛カレー批評」主宰者が、札幌発の食文化・スープカレーのすべてをここに明かす! 100軒を軽く越す札幌のスープカレー店から、約50軒を厳選して詳細かつスパイシーに徹底解剖。さらに、北は弟子屈町から南は福岡市まで、全道・全国に拡がるスープカレー店約20軒もガイド。
◎ガイド文はサイト記事の引用ではなく、すべて新たな書き下ろし。味について約800字を使って詳述するほか、掲載店の全メニュー、辛さの段階、スープ切れの有無などもしっかり紹介。
◎さらに、正しい食べ方や流行の秘密[スープカレーの基礎知識]からスープカレーの誕生秘話[ストーリー・オブ・スープカレー]、味の秘訣[味、レボリューション]、そして作り方のコツ[スープカレーを作ろう!]まで、その謎と真実をスープカレー研究のカリスマが徹底検証。読んで食べてクセになる、前代未聞のスパイシーガイドの誕生です!
目次
巻頭グラビア……スープカレーって何だ?
プロローグ スープカレーの基礎知識 スープカレーの食べ方、教えます/必読! おいしく食べるための6カ条/具とスープの味を支える北の大地の恵み/どこからどこまでがスープカレー?/札幌でスープカレーが流行ったワケ/これが樺沢式スープカレー分類だ!
第1章 厳選スープカレー店・地区別徹底ガイド
◆札幌市内(マップ)【中央区・中心部】 《コラム》すすきので楽しむスープカレー 【中央区・その他】 《コラム》注目のニューフェイス① 【北区・北12〜18条周辺】【北区・北24〜34条周辺】 《コラム》注目のニューフェイス② 【白石区】【豊平区】【南区】 《コラム》樺沢の味覚は当てにならない? 【東区】【西区】【手稲区】 《コラム》これぞ「らっきょ」の心意気〜レトルトカレー開発秘話
◆道内(マップ) 【函館市】 《コラム》どうする?辛さのチョイス 【岩内町】【小樽市】
《コラム》樺沢流スープカレーの作法①〜ライス・具材・辛さ調整編 【岩見沢市】【滝川市】【帯広市】【弟子屈町】 《コラム》樺沢流スープカレーの作法②〜大盛り・つけあわせ編
◆道外(マップ) 【東京都港区】【東京都世田谷区】【兵庫県神戸市】【福岡県福岡市】【奈良県奈良市】【岡山県岡山市】
第2章 ストーリー・オブ・スープカレー
PART.Ⅰ【スープカレー降臨】 アジャンタ薬膳カリィ店/スリランカ狂我国/マジック・スパイス/木多郎 《コラム》スープカレーは高いか、安いか?
PART.Ⅱ【決意の瞬間】 プルプル/らっきょ/Massarra/Voyage/Picante/KUFUU/スパイス・ボックス
PART.Ⅲ【ビッグバン!】 滝川市 ママズ・キッチン/函館市 ムッシャ/東京都 マジック・スパイス下北沢店
第3章 味、レボリューション
PART.Ⅰ【スープ編】 旨みの秘密/スパイスの秘密/煮込みの秘密/味のムラの秘密/甘みの秘密/焦がしバジルの秘密/和風テイストの秘密
PART.Ⅱ【具材編】 納豆カレーの誕生/魅惑の卵たち/揚げ物との素敵な関係
《コラム》自宅で愉しむスープカレー〜レトルト商品の最新情報
第4章 スープカレーを作ろう! 公開!人気店のレシピ 「プルプル」を徹底解剖/「らっきょ」店主が指南、家庭で作る簡単レシピ/スリランカ人直伝!これぞ現地調達レシピ
前書きなど
筆者は、札幌や道内外のカレー店約250軒をすべて写真付きで紹介するホームページ「札幌激辛カレー批評」を主宰している。現時点(2004年3月)で総ヒット数は56万ヒットを超え、おそらく多くのカレーファンがこのホームページの情報を参考に、食べ歩きをしているはずだ。幸運にも筆者は、スープカレーという非常に美味なる食べ物と出合うことができた。そして、その感動を一人でも多くの人に伝えたいという想いからホームページを開設したのが、そもそもの始まりだったのである。そんな筆者が、なぜ本書を書くに至ったのか——。スープカレー史を含めたガイドとストーリーの書き下ろしという、おそろしく手間ひまのかかるであろう今回の作業を、筆者は積極的にやりたかったわけではない。しかし、2003年に巻き起こったスープカレーブームによって、状況は一変した。ブームと言われるスープカレーだが、札幌人ですら未だに3人中2人はスープカレーを一度も食べたことがないのが現実だ。ブームと現実のギャップ——その理由として、スープカレーという料理の〝怪しさ〟が考えられる。出自からブームへ至るまでに経緯があいまいで、スープカレーという言葉の定義すらはっきりしない。これでは、保守的な人ならずとも、手を出しづらいのではないだろうか。さらに札幌では、120軒を超えるスープカレー店がしのぎを削っている。このように店が急増すると、何か指針になる評価や基準がなければ、初心者はどの店に行っていいかさっぱりわからない……。そうしたスープカレーの未来に立ちふさがるさまざまな障害が、筆者にはブームのはざまに見えてしまう。このような状況が続いていくと、スープカレーについての正しい知識や歴史的事実がうやむやになり、ブームも一時的なものになってしまうのでは——。そんな危機感が、筆者を執筆へと駆り立てたのである。