目次
はじめに
第1章 公衆免疫強靭化論とは何か? 京都大学大学院工学研究科教授 藤井聡
・公衆免疫とは?
・3つのレベルがある公衆免疫力の強靭化
・「社会免疫」力の高い社会とは如何なる社会か?
・「学習のモラル」は社会免疫の確保のために必須である
・国土構造による感染拡大
・免疫力はアレルギー反応による被害も含めた総合的な「With-Without評価」ですべき
・感染症に関する公衆免疫力の計量化と強靭化の数値目標
・日本における「生得免疫力」の特徴
・強靭化の方法1 医療の供給力の強化
・強靭化の方法2 検査体制の強化
・「新しい生活様式」の問題点
・本当に守るべき「半自粛」戦略
・劇薬ではなく漢方薬の自粛
・「半自粛」が広がれば「集団免疫」が圧倒的に獲得しやすくなる
・公衆免疫強靭化の4つの柱
第2章 新興ウイルス感染症とは何か? COVID-19を正しく恐れよ 京都大学ウイルス再生医科学研究所准教授 宮沢孝幸
・新興ウイルス感染症対応には獣医の知見を
・毎年現れる新興ウイルス感染症
・必要なのは予測ウイルス学
・予測ウイルス学は構築可能か?
・サルレトロウイルスの例
・非病原性のウイルス
・役に立つウイルス
・新興ウイルス感染症で獣医の役目が重要である理由
・文部科学省・厚生労働省の感染症施策の問題点
・古典的ウイルス学の軽視が生む大問題
・日本から消えたヒトコロナウイルスの研究者
・できないことを主張した政府
:「100分の1作戦」とは?
・正しい恐れ方
第3章 免疫システムとその強靭化 京都大学大学院地球環境学堂教授 高野裕久
・個体(個人)の免疫システムとは?
・免疫を担当する細胞たち
・自然免疫系の細胞マクロファージ
・サイトカインとは?
・獲得免疫系の細胞
・アレルギーについて
・新型コロナウイルス感染症と免疫
・ウイルスの体内侵入を防ぐには
・治療薬とワクチンについて
・人と社会を守るために
・予防的投薬について
・免疫システムの強靭化
第4章【特別寄稿】コロナとの共存、今後における課題~ノーベル医学生理学賞学者からの提言
京都大学高等研究院副研究員長・特別教授 本庶佑
・共存のための当面の課題
・コロナと戦うための武器
・社会改革への長期的課題
・国家防衛のための明日への投資
・医療制度の改革について
第5章【特別対談】公衆免疫強靭化論のために何が必要か?
自由民主党幹事長 衆議院議員 二階俊博
甲南女子大学看護リハビリテーション学部教授 中村安秀
・地方に見いだす日本の強み
・公衆衛生システムのありがたみ
・「感染症対策」は「数字」が基本
・縦割りのデータの世界
・予防の発想がない国民皆保険の制度
・予防とは何か?
・「Afterコロナ」「Withコロナ」の世界
・見る前に跳べ、少数派たれ
第6章 【特別寄稿】公衆衛生の「強靭化」政策~新型コロナ共存時代の経済社会像を見据えて 自由民主党幹事長 衆議院議員 二階俊博
1.基本的な問題意識
2.今回露呈された課題
3.とるべき戦略
4.強い日本の医療と公衆衛生体制に向けて
5.新型コロナ共存時代の経済社会像
刊行に寄せて