目次
序文/名前の読み方について/出生地について
ポートレート
作品図版
札幌彫刻マップ
山内壮夫・モニュメント一覧
論文編
序論 山内壮夫の生涯 梅村 尚幸
特集1 山内壮夫への追悼文(三十周年記念全道展画集より抜粋) 本郷 新
特集2映像で見る彫刻制作
総論 山内壮夫を語るために 藤井 匡
各論 山内壮夫と北海道の彫刻事情 吉崎 元章
各論 建築と彫刻の協働 梅村 尚幸
各論 山内壮夫作品におけるモチーフの一体化―《浮游》を中心に 寺地 亜衣
各論 宇部市内の山内壮夫作品について 作品を継承するために 三浦 梨絵
資料編
山内壮夫年譜
山内壮夫の言葉
図版リスト
著者略歴
展覧会情報
前書きなど
序 文
本書は、本郷新記念札幌彫刻美術館の特別展「没後50年 山内壮夫展」の図録として作成したものです。
北海道出身の彫刻家、山内壮夫(一九〇七~一九七五)は、《希望》(カナモトホール前)や《森の歌》(札幌中島公園)など札幌を中心に数多くのモニュメントを設置しており、それらは今なお地域の人々や観光客に親しまれ続けています。また生前には新制作派協会彫刻部や全道展の創設に関わり、精力的に美術・彫刻の振興に努めました。しかし彼の没後、その業績や残された作品が紹介される機会がほとんどありませんでした。
そこで本書を、山内壮夫の生涯や作品について体系的に紹介する初の書物として企画しました。作品の図版、モニュメント一覧、新しい論考六本、年譜など、重要な情報をひとまとめにしてあります。本書をきっかけとして、作品に魅力を感じたり、地域の歴史に興味を向けたりする人が増えることを願っております。