目次
はじめに
南樺太地図
北海道地図
第一章 引き揚げから俳句初学の時代
Ⅰ 樺太時代から俳句に出会うまで
Ⅱ 俳句と出会って
第二章 『瞬(またたき)』の時代
(1)【冬の家族】(昭和38年以前 34~36歳)
(2)【音楽】(昭和39~49年 37~47歳)
(3)【ひらがな】(昭和50~53年 48~51歳)
(4)【向日葵】(昭和54~56年 52~54歳)
(5)【読む】(昭和57~58年 55~56歳)
(6)【ひとり】(昭和59~60年 57~58歳)
第三章 『生年月日』の時代
(1)【勉強】(昭和61~63年 59~61歳)
(2)【講評】(平成元~3年 62~64歳)
(3)【名前】(平成4~5年 65~66歳)
(4)【宿題】(平成6~7年 67~68歳)
(5)【留守】(平成8年 69歳)
第四章 『アンソロジー』から「草木舎」へ
Ⅰ 『アンソロジー』の時代(平成9~15年 70~76歳)
Ⅱ 「艀(はしけ)」最晩年時代(平成16~21年 77~82歳)
第五章 「草木舎(そうもくしゃ)」を起ち上げて(平成22年~ 83歳~)
終わりに
藤谷和子 略年譜
前書きなど
(「終わりに」より)
実は、三月の中旬に出版社に原稿を送り、二回目の校正をしていた五月九日の夜、亀松澄江さんからの電話で、和子さんの訃報を受け取った。骨折でご入院であったが、ゲラをお送りしたら、病室から電話があって「ほんとに楽しみ。この本を見ないと死ねないわ」と声をお聞きしたところだったから、不意打ちのような訃報であった。心不全とのことだった。もちろん、ご年齢を考えると、そういうことも覚悟をしておかなければならないと頭ではわかっていたけれど、この本の出版を待たずに逝かれたことは、残念でしかたがない。
今、願うことは、一人でも多くの方に、この本を通して、生き生きと俳句を語る和子さんに出会っていただきたいということである。
和子さん、本当にありがとうございました。
リラの雨降る五月の夜に
松王かをり