目次
はじめに
碑を訪ねて
一、アイヌ民族 音更町・釧路市・札幌市・(栗山町)・長沼町・湧別町・稚内市・(東京都千代田区)/枚方市(大阪府)・京都市(京都府)/釧路市・新ひだか町(静内)・白老町・赤平市・札幌市・広尾町・由仁町・登別市・美幌町・(帯広市)・遠軽町(生田原)・(喜茂別町)・(札幌市)・釧路市・(芽室町)・様似町・浦河町/新十津川町
二、漁民 余市町・えりも町/石狩市(浜益)・増毛町
三、農民 長沼町・富良野市/新得町・札幌市
四、囚人 北見市(豊田)・月形町
五、土工夫 倶知安町・(東京都新宿区)・長沼町
六、炭坑夫 赤平市・歌志内市/美唄市・赤平市
七、朝鮮人・中国人 仁木町・三笠市・美唄市/芦別市・釧路市・(札幌市)
八、民衆 (札幌市)/伊達市
おわりに
前書きなど
はじめに
アイヌモシリ・北海道の歴史を底辺で支え・推進させて来たのは誰か。この問いの答を、私はアイヌ民族、零細な漁民・農民、囚人、土工夫、炭坑夫、朝鮮人・中国人、娼妓などに求めてきた。そして彼らを対象とする碑を北海道各地に訪ね歩き、彼ら自身に歴史を語ってもらおうと考えてきた。そうすることで、日本の歴史が見えて来るに違いない、とも。
二〇一〇(平成二二)年五月二七日、取り組んで三五年目、書き溜めた拙文を活字化し、『アイヌモシリ・北海道の民衆史 人権回復を目指した碑を訪ねる』と題して発刊した。この小著は出版元の中西出版の発案により、翌一一年の第十四回日本自費出版文化賞作品に出品され、なんと大賞に選ばれた。
これは私にとって望外の喜びであったが、これで終りということには出来ない。まだまだ私を待っている碑があるはずなのだ。出版後、探し当てた碑群を綴っていくことにする。