目次
1.機/2.牟始風呂/3.海女/4.芙渠/(参考)室戸岬/ 5.考古学教室/6.椽/7.夕映Ⓟ/8.木蓮山吹図/(参考)卓子/ 9.礁/10.潮/11.道/12.澗/13.海蝕/14.山波/15.響む/ 16.ありそもに蝶の舞ふ/17.染茜/18.古里の山/19.朱の山/ 20.鳴門/21.湖北①/22.湖北②/23.湖北③/24.晨/25.蓮鯉/ 26.松鶴/27.波幾/28.豊稔図(稲鶉)/29.桃春/30.兔/ 31.山の秋/32.若松図屏風/33.蓮図/34.松図/35.鯉図/ 36.木蓮図/37.白菊図/38.薔薇/39.薔薇/40.薔薇/41.薔薇/ 42.薔薇/43.薔薇/44.薔薇/45.高原/46.瀟夜/47.月映/ 48.冬涛/49.沢宏靭書状 垂水茂宛/50.沢宏靭書状 垂水茂宛/ 51.秋野不矩書状 垂水茂宛/52.沢宏靭・秋野不矩連署状 垂水茂宛/
沢 宏靭の生涯 列品解説
前書きなど
ごあいさつ
湖北・長浜には、安土桃山から近世・近代にかけて多くの画人が輩出しています。これは羽柴秀吉の長浜築城・城下町の造成から近世の長浜町の繁栄とそれに続く明治・大正期の発展が密接に関係しています。明治生まれで、昭和期に活躍した画人では、沢宏靱が第一に挙げられます。 沢宏靱は、明治三十八年に長浜に生れ、大正九年京都に出て、西山翠嶂に師事しました。昭和六年の第十二回帝展に『機』が初入選し、その後帝展や文展に出品入選を続けます。しかし戦後は新しい日本絵画をめざす「創造美術」の結成に参加し官展をはなれています。 その後、新制作協会日本画部そして創画会と組織が発展する中で、常に秀作力作を発表してゆきます。 本年は、宏靱の没後三十年という節目の年です。その作品を戦前、昭和二十年代から三十年代、四十年代から晩年の三期に分け、各時代の代表作を出品しています。 本展によって、宏靱の画業と業績を紹介し、湖北・長浜そして近代日本画史に多大な影響を与えたことを知っていただければ幸いです。 開催にあたりまして貴重な作品を御出品下さいました所蔵者の皆様、さらに様々な御助言・御助力を賜りました方々に厚く御礼申しあげます。 平成二十四年十月十八日
長浜市長浜城歴史博物館
館 長 片山 勝