目次
特集
SPECIAL EDITION
学校でつまずく人生
2-「我慢」して「頑張」って
文/編集部 絵/猫柳あけみ
4-うちの子はコレでつまずいた
文/親の声
8-子どもが「つまずく」「傷つく」とはどういうことか
文/浜田寿美男
15-つまずいた子には、なにが必要なのか
(1)学校の外の空気を吸うこと
文/及川健二
(2)自分のセンスを信頼する
文/安住磨奈
(3)大人の「手助け中毒」こそが問題
文/石川憲彦
(4)「その子のために」ではなく
文/天野秀昭
21-こんなときどうしたらいい? Q&A
回答者/久田恵・名取弘文・森毅・山本ふみこ・五味太郎・草野喜久恵
27-学校に適応するとダメになる
談/宮台真司
30-先生ができること
(1)肩の力をぬいて
文/奥地圭子
(2)生徒とボケーっと一緒にいる
文/佐々木賢
32-親が学校でできること
(1)なにもいえなかった私たち
談/江原由美子
(2)びびらず気にせず
文/毛利子来
34-つまずき利用法
文/岡崎 勝
36-『お・は』コメンテーター
連載SERIES
先生の扉
38-楽々授業レシピ(1)
ウソ作文から紙芝居づくり
文/岡崎 勝
42-学級経営の基礎(1)
うるさい子どもとつきあう方法
文/岡崎 勝
46-うちの職員会議(1)
沈黙は金なり
文/井上 満
48-インタビュー・ルポ
先生という職業(1)
ストレス
——生徒が荒れる、先生の心も荒れる
語り/土井峻介
まとめ/山本芳幹
52-保健室の矛盾(1)
どう思う? 養護教諭が保健授業をもつこと
文/草野喜久恵
54-学校をこう変えたい
私の提案
「学校は半日でいい」
文/夏木 智
58-先生のためのQ&A
親の扉
66-先生のオドシの手口(1)
「授業中の集中力がたりませんよ」といわれた場合
文/岡崎 勝
68-スクール交際術(1)
連絡帳の書き方
文/斎藤次郎
70-障害をもつ子と学校(1)
ほかの進路がなかったのです
文/山田 真
74-対論 いる? いらない?
「あいさつ運動」
文/平田はつみ・赤田圭亮・甲野善紀
78-親と子のためのQ&A
学校の外から
84-不登校 '98(1)
不登校10万人時代
文/奥地圭子
86-文部省の考えていること(1)
24時間電話相談「チャイルドライン」設立の動き
文/保坂展人
88-賢さんの教育原論(1)
そもそも教育とは
文/佐々木賢
90-校舎が変われば(1)
笠原小学校(埼玉県南埼玉郡宮代町)
文/富田玲子
94-当世学校給食事情(1)
子どもの給食を
チェックしてみよう
文/野田克己
98-47都道府県情報ファイル
102-愛知『お・は』新聞
104-『お・は』執筆者が読んだ本・書いた本
105-27の瞳
マンガ/いしいひさいち
106-みんなの手紙
111-応援メッセージ
113-PRメッセージ
117-編集後記
●コラム●
51-教え子への手紙(1)
62-耳ダコ 先生のおことば・親のおことば
64-用務員さんの学校「再建」論(1)
73-ああ、先生の弁明(1)
82-事務職員さんの、環境教育はまちがっとる(1)
前書きなど
「我慢」して「頑張」って
学校というところは楽しいところですが、同時に傷つくところです。そして涙が出て、声が嗄れて、おなかがすくところです。むろん、「ちょー、ムカツクところ」でもあります。
「自分が学校でどれだけ傷ついてしまったか」を語ることは勇気がいります。学校でなされることは、すべて教育的な営みであり、すべて「あなたのためなのよ、だから我慢して頑張ってよ、ねっ、ねっ、ねーっ」という「正しさ」で迫ってくるのです。
だから、できないときは、「あなたの期待にそえなかった自分が悪かった!」とまじめな青少年は自分を否定し、負い目を感じて傷ついてしまいます。人生、もう真っ暗闇状態になることだってあるでしょう。つまずいたまま、倒れ立ち上がれなくなることだってあるかもしれません。
そのうえ、「なにくそっ!っていう『不撓不屈』でがんばってこそ人の道じゃ。ジョー立て! 立つんだ! ジョーッ!」といわれてしまいます。この伝統的四文字熟語に打ちのめされる子どもも(実は大人も)多いのです。
しかし、それは本当かぁー? それでいいのかぁー? 第一号の特集は「学校でつまずく人生」の正体とその実態に迫り、学校の強固な価値の枠組みを一度ほぐしながら、「つまずく」ことの「意義」と「異議」を特集してみました。
(編集部)