前書きなど
観賞魚の王様“錦鯉”――それはまさに日本が生んだ世界に誇る芸術品です。いま、その錦鯉が世界じゅうで一大ブームを巻き起こそうとしています。優雅な姿で人々を魅了する錦鯉は、老若男女を問わず、海外でも人気を不動のものにしつつあります。
錦鯉は日本の“国魚”と言われていますが、その錦鯉がいつ、どこで、どのように誕生し、どのように発展し、そしてなぜ今日のような賑わいを見せるに至ったのでしょうか。そのことを詳しく知る人は、そう多くはいないと思います。
本書では錦鯉の歴史・魅力・海外での様子など一般的な事項から、詳しい品種の解説や鑑賞上のポイント、飼育管理の方法や注意すべき病気などの専門的なテーマに至るまで、錦鯉について幅広く触れていきたいと思います。
「たかが錦鯉、されど錦鯉」
人々の心を癒し、惹きつけてやまない“泳ぐ宝石・錦鯉”の世界へ皆様をお誘いします。本書を読み終えるころにはすでに錦鯉を飼育されている方はその魅力により深く、これから飼育されようと思われている方は、より早くその魅力に取り憑かれていくことでしょう。