目次
・はしがき──新たな「ベルギー学」へ (岩本和子)
第一部 政治と言語の複雑な関係
・ベルギー連邦制の不安定化──「非領域性原理」の後退と求心力の欠如 (正躰朝香)
・ワロン語の標準化──方言学者と復権運動家の同床異夢 (石部尚登)
・解説(言語) ベルギーの言語状況──史的概観 (河崎靖)
第二部 言語と芸術活動の諸相 (1)文学
・解説(文学) ベルギーにおける文学 (三田順)
・ティル・ウーレンシュピーゲルをめぐる〈民族の記憶〉
──シャルル・ド・コステルからヒューホ・クラウスへ (岩本和子)
・カーレル・ヴァン・デ・ウーステイネ作品における「ヴラーンデレン性」の所在
──モーリス・マーテルランクの影響を手掛かりとして (三田順)
・断片とパサージュ──アンリ・ミショーとベルギー (田母神顯二郎)
言語と芸術活動の諸相 (2)舞台芸術・アート活動
・ベルギーの舞台芸術 (高橋信良)
・ミシェル・ド・ゲルドロードにおける存在のモデルとしてのマリオネット (中筋朋)
・フランデレンの文化行政と一九八〇年代の「フランデレンの波」現象
──文化の伝播から創造の時代へ (井内千紗)
・ベルギーの文化マネジメント教育
──ブリュッセル自由大学(ULB)の事例を基に (狩野麻里子)
第三部 歴史と交流
・一六世紀前半ネーデルラントの統一と渉外活動
──一五二九年カンブレ平和条約履行におけるネーデルラント使節ジャン・ド・ル・ソーの機能 (加来奈奈)
・近代日本における商品陳列所の受容 ──ブリュッセル商業博物館からの学習と展開 (三宅拓也)
・OIF(フランコフォニー国際機関)とベルギー (中條健志)
・あとがき (石部尚登)