歴史と事実: ポストモダンの歴史学批判をこえて (学術選書 57)

大戸千之（著）

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詳しい情報

出版社: 京都大学学術出版会(2012-11-26)

単行本: 305 ページ / 13.0 x 1.9 x 18.8 cm

ISBN-10: 4876988579 ISBN-13: 9784876988570

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紹介

“歴史”とは、過去の出来事を徹底調査し客観的な“事実”を取り出して、これを記述したものだと、一般には受けとめられている。しかし、ポストモダニズムの台頭以来、歴史とは歴史家が過去についての見方をそれぞれに語った物語にすぎないのであり、過去をそのまま復元したものではないという批判がある。本書は歴史の原点である古代ギリシアの歴史家の見解を紹介し、歴史を書くことの可能性について明らかにする。

凡　例序　章……いま何が問題なのか——ポストモダニズムと歴史学第１章……歴史叙述の起源１　歴史を書くということ２　古代ギリシア世界における歴史叙述の萌芽第２章……ヘロドトス——事実とは情報である１　「歴史叙述」の誕生２　情報を吟味する３　伝統と新しさと第３章……トゥキュディデス——事実とは解釈である１　著作の特質２　歴史における「真実」３　歴史の語りかた４　新たな評価にむかって第４章……ポリュビオス——事実の正確な理解を１　その歴史観２　運命と人知３　思索の特質４　事実を正確に語るということ第５章……「循環史観」という神話第６章……ランケの歴史学とその後——事実とは史料である１　客観的歴史学の成立とその問題点２　克服への道の模索３　歴史とフィクション終　章……何が可能か文献案内追記あとがき地図索引（固有名詞・事項）

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