目次
口 絵
はじめに
第1章……エアロゾルってそもそも何だろう?
1 エアロゾルの中で生きている私たち
2 エアロゾルと現代社会
(1) エアロゾルの昔と今
(2) エアロゾル研究の難しさ
(3) エアロゾル利用の可能性
3 エアロゾルにはどんな種類があるのか
(1) 大きさによる分類と発生・生成
(2) 一次粒子と二次粒子
第2章……エアロゾルはどのように生まれ消えるのか
1 二次粒子と環境問題
2 二次粒子生成の化学—どこまでわかっているか
(1) 「夜の化学反応」と硝酸エアロゾル
(2) 硫酸エアロゾルの複雑な生成過程
(3) 難しい有機エアロゾルの把握
(4) 都市のエアロゾルは濃くなる?—排出物どうしの化学反応
3 エアロゾルと酸性雨の怪しい関係—エアロゾルの「沈着」
(1) 硫酸アンモニウムと雲—「雲粒の先天的汚染」
(2) 積雪の上に積もるエアロゾル—乾性沈着とその測定
(3) 雨に濡れたエアロゾル—湿性沈着
第3章……東アジアのエアロゾル
1 東アジアに降る酸性雨
(1) 硝酸イオンと硫酸イオンの沈着量から何がわかるか
(2) アンモニウムとカルシウムイオンの沈着量から何がわかるか?
2 東アジアの大気汚染物質はどこから来る?—シミュレーションによる検討
(1) シミュレーションによる解析とは
(2) 酸性沈着のシミュレーション
3 海を渡る黄砂
第4章……エアロゾルをつかまえるのは大事業
1 山に吹く風、「世間の風」—地上で観測してみると?
(1) 富士山頂での観測
(2) 沖縄の炭化水素
2 中国の空の有機エアロゾル—航空機から観測してみると
3 無人飛行機でわかった、黄砂の化学
4 海に落ちるエアロゾルが魚の栄養に?—船舶からの観測でわかったこと
5 高空、広範囲のエアロゾルをとらえる—ライダーや衛星による観測
第5章……エアロゾルと地球環境
1 エアロゾルの性状についてのおさらい
2 エアロゾルの性状と人体への影響
3 自然環境への影響
(1) 「しらせ」から目視された大きなもや
(2) 気象・気候への影響の原理
(3) エアロゾルの直接効果と間接効果
(4) 真っ暗な地底で雲を作ってみる
第6章……エアロゾルを利用する
1 ヘルスケアーとエアロゾル
2 工業材料への応用
3 医薬品分野へ
4 ナノ技術へ
第7章……エアロゾルを極めよう—エアロゾル研究の未来と研究への誘い
1 厄介者に関わったかな……
2 エアロゾル研究の未来
(1) 一段高いところから眺めてみる
(2) 博物学としてのエアロゾル研究—地球から宇宙へ
(3) エアロゾルの「働き」に関する研究
3 研究者の責任、社会の責任、そしてエアロゾルの研究への招待
おわりに
文献案内 より深く知りたい読書のために
掲載図版について
索 引
コラム
粒子1個の極微量成分をはかる
ナノ粒子の計測
リアルタイムの計測装置