目次
日本語版への序文
謝辞
第1章 世界銀行を理解する
グリーン・ヘゲモニーの興隆,世銀スタイル
開発学における緊張関係
第三の道——「巡り合わせの領域」の分析論
脆弱なヘゲモニー
第2章 世界銀行の台頭
幸先の良いスタート
マクナマラの時代
世銀の権力の種をまく
負債と構造調整
グリーンとネオリベラルの緊張関係
結論
第3章 知識の生産——世界銀行のグリーン・サイエンス
研究課題と組織的制約
環境研究とプロジェクト・サイクル
職員の環境アセスメント研修
環境モニタリングは至難の業
知識のヒエラルキー
ナルキッソスの回帰?
ピラミッド型支配構造の維持
経済学者の中の人類学者
合意形成
組織の内部制約と対外的圧力の狭間で
結論
第4章 あたらしい学問の誕生——環境知識の生産
ラオスにおける環境知識の生産
グリーン・ネオリベラリズムの主観性
結論
第5章 エコ統治性と環境国家の生成
ラオスを緑化する
新たな法,機関,プロジェクト
ハイブリッドな国家主体の生成
不均衡開発
結論
第6章 水の民営化,市民社会のネオリベラル化——越境する政策ネットワークの権力
越境する政策ネットワークの台頭
水をめぐる新たな世界的課題とネットワーキング
水の民営化という言説空間とその拡張
水改革に関する国際合意
水の民営化の強要
パイプの亀裂
矛盾あふれる「非」市民社会の台頭か?
結論
第7章 それは閉鎖できるか?
政治活動家からの反応
マイケル:ハイチ中央電力労働組合オルガナイザー
ジェイムズ:債務と開発を考えるジンバブエ連合のオルガナイザー
[監訳者解題]拡がる「緑」のヘゲモニー
参考文献
索引