目次
はじめに
子ギツネ変身 練習中 おはなしおもちゃ
手のひら絵本(両手)
信号の色はなに色?(信号カード)
赤ちゃんのお友だちはだあれ?(紙コップ人形)
お茶の時間ですよ(身体全体)
だれかがりんごを隠してる?(手袋人形)
化けギツネ(折り紙手品)
森のドライブ お弁当もって おはなしおもちゃ
はい!ふじた商店です(電話)
仲直りしようよ(画用紙人形)
いないいないばあ(画用紙手品)
ウサギのかくれんぼ(手袋人形)
手をつなごう(折り人形)
フクロウの染物屋(6角変わり絵)
クマくんのおべんとう(画用紙人形)
つんつんつくしが 顔を出す おはなしおもちゃ
ぱたぱた自己紹介(厚紙ぱたぱた)
おしゃれなニャン子(うちわ人形)
カラスの親子が かあかあかあ(牛乳パック人形)
つんつんつくし(手袋つくし)
バレリーナ(折り紙人形)
ポストのひとりごと(牛乳パック人形)
緑の草はら とっとこ羊(布人形)
前書きなど
保育者としてまじめに働いていたころの私は、子どもの年齢に合わせて、年間計画だの、月間計画だの、また週案だ日案だとこまかく計画を立てて、この絵本を読んだら関連してこの歌を歌い、関連してこの遊びをし、関連してこの工作をしようなどと考えました。そうやっていろいろな領域から、また日常生活の中から、子どもに働きかけると、子どもは興味をもって取り組むようになるのだ、と「教科書」に書いてあったからです。
けれど、実は教科書で読む前に、実践を通して私に教えてくれた人がいたのです。子どものころ隣の畑の小父さんは、私の年齢に合わせながら、げえる(カエル)がとんでくればげえるの話をし、げえろっぱ(オオバコ)の葉で占いをしたり、げえろっぱの茎で引っぱりっこをして遊んでくれました。ときにはカエルの皮を剥(む)いて焼いて食べました。そして動物を殺したらそれは必ず自分の命につなげなければいけない、遊びのために動物を殺してはいけないのだと教えてくれました。カメを見ればカメの話をして、まだまるまっているササの新葉でカメを作ってくれました。天狗笑いの風が吹けば天狗話をしてヘクソカズラの花で天狗ごっこをし、ヒバリが鳴けばヒバリの話をして草笛を作ってくれました。そうそう小父さんは私がお話を聞くために座る座布団まで草で作ってくれました。生えているままの草を上手に編んで丸い座布団を作ってくれたのです。
私は、おはなしをおはなしだけで聞いてきたのではありません。ササの葉のカメの子や、スズメノテッポウの笛、カキの葉のぞうり、ツバキの花の首飾りなどたくさんの「作品」と一緒に聞いてきたのです。また、ヘクソカズラの天狗ごっこをはじめ、オオバコの引っぱりっこや、オシロイバナのお化粧ごっこ、タンポポのわたげ飛ばし、ツクシのつなげ目当て、そんな「遊び」と一緒に聞いてきたのです。聞いては作り、作っては遊び、また聞きました。おはなしや遊びの中にはわらべうたの入っているものもありましたし、どう生きるかという哲学さえ教えられて、今思えばこれは学校の外で行われた総合教育でした。
そんな私の経験を、いま身近にある材料で生かしてみたのが、この本です。