紹介
信州が生み、世界を見つめた、自由主義教育の巨人
文豪・島崎藤村『破戒』の名ワキ役、土屋銀之助のモデル!
藤村と長七、信州小諸での運命の邂逅
信州諏訪生れ、東京府立五中(現・小石川高校)の初代校長をも務め、世界に雄飛した、大正デモクラシーを担った不世出の教育者の生涯。現場教師必読の一冊!
著者の執念と精査に驚くー
この「伊藤長七伝」は伊藤長七についての決定版であり、これから書かれる評論はすべてこの書物に基づいたものとなるだろう。
(評論家・元中央公論編集長 粕谷一希)
伊藤長七先生は長野師範の大先輩であり、諏訪・小諸での活躍の名声は高いが、先生の全生涯は余り良く知られていないうらみがあった。
矢崎秀彦氏の調査は、先生の事蹟、思想の追求からエピソードに至るまで詳細で、一読感奮を覚え、時勢を超えて我々の生き方に多大の示唆を与えてくれる。
(元諏訪教育会長 茅野慶次)
目次
序 元諏訪教育会会長・諏訪市文化財専門審議委員 茅野 慶次
序 感動の力作 元中央公論編集長・評論家 粕谷 一希
はじめに
近所の先生
伊藤長七先生の略歴
第一部
東京高等師範学校附属中学校教諭時代まで
︱︱千万人と雖も吾行かん︱︱
一、長野尋常師範学校入学まで(明治二十三年四月〜二十四年三月)
二、長野尋常師範学校時代(明治二十七年四月〜三十一年三月)
三、新任地諏訪での諸活動(明治三十一年四月〜三十三年三月)
四、小諸の一年(明治三十三年四月〜三十四年四月)
五、東京高等師範学校学生時代(明治三十四年四月〜同三十九年三月研究科卒)
六、東京高等師範学校付属中学校教諭時代(明治三十九年四月〜大正八年一月)
第二部
東京府立第五中学校長時代
︱︱立志・開拓・創作︱︱
一、新設東京府立第五中学校長に抜擢される︱︱その抱負
二、米欧教育視察出張(大正十年十一月十一日〜同十一年十二月十六日)
三、アメリカ合衆国
四、ヨーロッパ大陸へ
五、大正十二年
六、大正十三年
七、大正十四年
八、大正十五年
九、昭和二年
十、昭和三年
十一、昭和四年
十二、昭和五年
十三、追慕顕彰の諸行事
十四、寒水書跡 こもる心情
あとがき
伊藤家系図
伊藤長七(寒水)年表
追慕顕彰の諸行事
資料目録