紹介
突然の別れから始まった、もう誰も失わないための学校・地域・市民によるAED普及の取り組み。「ASUKAモデル」という希望はこうして生まれた。AED大使・有森裕子氏(元プロ女子マラソン選手)推薦!
2011年9月29日、駅伝選考会に参加していた小学6年生の桐田明日香さんが突然倒れ、救命のチャンスを逃したまま帰らぬ人となった。その原因の一つは、周囲にいた教員が現場で見られたけいれんや“死戦期呼吸”を「呼吸がある」ととらえ、心肺蘇生やAED(自動体外式除細動器)の使用などの救命処置を行わなかったことだった。この悲劇を二度と繰り返さないために、遺族と教育委員会、専門家が協力して生み出したのが「ASUKAモデル」である。“迷ったらすぐに胸骨圧迫とAED”という明確な指針を示し、教員だけでなく児童生徒も含め学校全体で命を守る体制をつくりあげた。「ASUKAモデル」誕生の経緯、そして一つの命が遺した大きな教訓と希望を、遺族の想い、論説、関係者の座談会を通して伝える。
目次
はじめに:明日香さんの託した希望[ASUKAモデル]と救命教育
★第1部:「ASUKAモデル」誕生とその願い──「いのちの教育」
いのちを守るために~「ASUKAモデル」への想い~
「ASUKAモデル」と小学校からの救命教育の推進
★第2部:座談会:「ASUKAモデル」が拓く新たな一歩──救命教育の灯を育てる
【参加者】
桐田寿子:桐田明日香さんの母。「NPO法人 つなぐいのちの輪バイタルネットジャパン」事業:「さいたまPUSH」顧問、「公益財団法人 日本AED財団」メッセンジャー。
峯眞人:「医療法人 自然堂 峯小児科」院長。明日香さんの事故検証委員会委員長。
石見拓:京都大学大学院医学研究科予防医療学分野教授。「公益財団法人 日本AED財団」専務理事。「特定非営利法人 大阪ライフサポート協会」副理事長。
関由起子:埼玉大学教育学部教授。「減らせ突然死プロジェクト」(「公益財団法人 日本AED財団」の前身となった取り組み)実行委員。
山下誠二:元さいたま市立宮原中学校・常盤中学校・植竹中学校校長。元埼玉県中学校体育連盟会長。明日香さんの事故当時の担当課長補佐。
吉田由美子:さいたま市立高等学校養護教諭。明日香さんの事故当時の担当指導主事。
辻野智香:さいたま市立小学校養護教諭。「ASUKAモデル」作成時の担当指導主事。
水村吏香:さいたま市立小学校養護教諭。「ASUKAモデル」普及・啓発時の担当指導主事。
【モデレーター】
桐淵博:明日香さんの事故当時のさいたま市教育委員会教育長。「公益財団法人 日本AED財団」理事。文部科学省「学校安全の推進に関する有識者会議」委員。
★座談会後記に代えて──「ASUKAモデル」サイドストーリー~たんぽぽの綿毛とともに~
★おわりに:その響きは 全地に/願いを共有する人の輪