紹介
万年 東大医学部助教にして元役者,ブリーフセラピー系心理士にして,東京・吉祥寺に日本全国から人が集まるKIDSカウンセリングシステムを立ち上げた森俊夫は,2015年3月に57歳で永眠した。
本書は,森の死の直前に行われた名臨床家たちとの対談集。「効果的に,早く治す」ことを志し,新しい心理療法の世界を切り開いてきた仲間たち──吉川悟,山田秀世,遠山宜哉,西川公平,田中ひな子,児島達美らが登場し,黒沢幸子もまじえて,セラピストの成長や心理療法,対人援助に関する叡智について存分に語った。この本は,その刺激に満ちた対話を余すことなくまとめたものである。心理面接のエッセンスを語る,ユーモアと真剣さに満ちた一冊。「森俊夫ブリーフセラピー文庫」第2弾。
目次
はじめに
(目白大学・黒沢幸子)
第1章 枠──演劇と心理療法
(龍谷大学教授)吉川 悟×森 俊夫×黒沢幸子
第2章 コミュニティ・メンタルヘルスのススメ
(岩手県立大学教授)遠山宜哉×森 俊夫×黒沢幸子
第3章 森と詩を語る刹那のカタルシス
(デイケアクリニックほっとステーション)山田秀世×森 俊夫×黒沢幸子
第4章 CBTとソリューション
(CBTセンター)西川公平×森 俊夫×黒沢幸子
第5章 ペーシング
(原宿カウンセリングセンター)田中ひな子×森 俊夫×黒沢幸子
第6章 ブリーフの広がりと森気質論の話
(長崎純心大学教授)児島達美×森 俊夫
あとがき──「職業 森俊夫」を生きる
(帝京大学教授・元永拓郎)