紹介
本書は明治から戦前までの岡山県内あった図書館についてまとめたものである。紹介した図書館の多くは、明治、大正、昭和前期に創設され、太平洋戦争期に自然消滅していった。規模の大小や活動の長短にかかわらず、それらの図書館が戦前の地域の文化史に果たした役割は歴然としてある。これまで岡山県図書館史をまとめたものはあっても、個々の図書館ごとの資料をまとめたものはない。
著者は「岡山県文化史という膨大な記録の引き出しに、それぞれの図書館の名前の名札を付けられたかもしれない。地域の歴史を掘り起こし、かつて地域にあった公共図書館の姿を掘り起こし、地域の文化の歴史を後生に伝えていくことは図書館員を生業とする者の責務である」と、その意義について述べている。
本書は、岡山県立図書館に勤務し、長年図書館に携わってきた著者が、こうした強い気持ちでまとめたものである。
目次
1 岡山市
2 倉敷市
3 津山市
4 玉野市
5 笠岡市
6 井原市
7 総社市
8 高梁市
9 新見市
10 備前市
11 瀬戸内市
12 赤磐市
13 真庭市
14 美作市
15 浅口市
16 和気郡和気町
17 浅口郡里庄町
18 小田郡矢掛町
19 苫田郡鏡野町
20 勝田郡奈義町
21 勝田郡勝央町
22 久米郡久米南町
23 久米郡美咲町
24 加賀郡吉備中央町
参考文献
図書館名索引