目次
0 はじめに…“勝手連”的岡山県民性論 赤井克己
1 古代の吉備人〜その意識と行動 高見 茂
2 活躍できる舞台を求めて!海外に向かった岡山県人 下山宏昭
3 岡山経済人にみる「知恵とひらめきと度胸」 赤井克己
4 近代文学からみた岡山県人論〜坪田讓治、内田百間、正宗白鳥を溯る 生咲恭仁彦
5 勝負師にみる岡山県人 糸島 誠
6 岡山弁から県民性を探る(ことができるか?) 青山 融
前書きなど
岡山県の新聞、テレビ、出版などのマスコミOB、現役有志で構成する「岡山ペンクラブ」という団体がある。2003年6月発足。毎月定期的に会合を持ち、時事問題、地域問題など諸事全般をざっくばらんに議論する、気のおけない仲間の集まりである。その会合でいつのころからか、岡山県民性が話題になり、議論も白熱してきた。「岡山県民の特質は何か?」「気候風土が県民性に影響するか?」「岡山人の代表的人物は誰か?」に始まり、「最近出版された本の岡山県民性批判は的はずれ」「県民としては腹立たしい批評が横行している」と次第にトーンが高まってきた。
そうした議論のなかで「われわれなりの岡山県民性を書いて見ようではないか」ということになった。アプローチの方法は各人勝手、テーマも本人の自主性尊重、お互いに干渉せずの“勝手連”的岡山県民性論である。出来上がって見ると、モザイク模様の岡山県民性論ながら、岡山名物の“ばらすし”のように隠し味がきいた面白いものになった、のではないかと思う。