目次
目 次
「新・岡山の山城を歩く」 の上梓によせて
「キャッスリング」 の勧め
岡山の山城マップ
服装と装備
城郭用語
訪城評価について
[備 前]
天神山城 (和気郡佐伯町田土) 県指定史跡
徳倉城 (別名 土倉城) (御津郡御津町河内)
県指定史跡
三石城 (備前市三石) 県指定史跡
常山城 (玉野市宇藤木)
金川城 (別名 玉松城) (御津郡御津町金川)
県指定史跡
富田松山城 (備前市東片上)
冠山城 (岡山市下足守)
北曽根城 (別名 名黒山城) (和気郡和気町曽根)
本太城 (倉敷市児島塩生)
龍の口城 (別名 天神山城) (岡山市祇園)
砥石城 (邑久郡邑久町豊原字大橋)
虎倉城 (御津郡御津町虎倉)
明禅寺城 (岡山市沢田)
乙子城 (岡山市乙子)
高取山城 (邑久郡邑久町東谷)
飯盛山城 (和気郡吉永町八塔寺)
奥塩田茶臼山城 (和気郡佐伯町奥塩田)
八浜城 (別名 両児山城) (玉野市八浜町八浜)
福岡城 (岡山市寺山)
肩脊城 (別名 加多世城) (赤磐郡瀬戸町肩脊)
沼城 (別名 亀山城) (岡山市沼)
茶臼山城 (赤磐郡吉井町周匝)
白石城 (御津郡建部町) 建部町指定史跡
香登城 (備前市香登西)
福山城 (御津郡加茂川町加茂市場)
勝尾山城 (御津郡御津町勝尾)
(和気郡和気町日笠上) 和気町指定史跡
青山城 (和気郡和気町日笠上) 和気町指定史跡 77
八幡山城 (赤磐郡吉井町仁堀中)
明田城 (赤磐郡吉井町仁堀中)
宮内城 (別名 仁堀西城) (赤磐郡吉井町仁堀西)
徳近城 (赤磐郡吉井町仁堀東)
西谷城 (別名 新庄城) (御津郡御津町新庄)
宇那山城 (御津郡御津町伊田)
船山城 (別名 須々木城) (岡山市原)
富山城 (岡山市矢坂本町)
新庄山城 (別名 奈良部城) (岡山市竹原)
[備 中]
鬼ノ城 (総社市奥坂) 国指定史跡
備中松山城 (別名 高梁城) (高梁市内山下)
国指定史跡
小笹丸城 (小田郡美星町黒忠)
鬼ノ身城 (総社市山田) 総社市指定史跡
経山城 (総社市黒尾) 総社市指定史跡
猿掛城 (小田郡矢掛町横谷・吉備郡真備町妹)
備中高松城 (岡山市高松) 国指定史跡
楪城 (新見市上市) 新見市指定史跡
鴨山城 (浅口郡鴨方町鴨方)
国吉城 (川上郡川上町七地) 川上町指定史跡
荒平山城 (総社市秦)
鶴首城 (川上郡成羽町下原)
市場古城 (総社市新本)
撫川城 (岡山市撫川) 県指定史跡
幸山城 (別名 高山城・甲山城)
(都窪郡山手村西郡) 山手村指定史跡
佐井田城 (別名 才田城) (北房町上中津井)
北房町指定史跡
備中福山城 (都窪郡山手村西郡) 国指定史跡
古和田城 (別名 野山城) (上房郡賀陽町大字北)
賀陽町指定史跡
伊予部山城 (別名 夕部山城) (総社市下原)
高越山城 (井原市東荏原平井)
長良山城 (総社市長良)
鳶尾城 (浅口郡里庄町里見)
忍山城 (別名 信夫山城) (岡山市上高田)
有漢常山城 (上房郡有漢町有漢) 有漢町指定史跡
茶臼山城 (別名 中山城) (小田郡矢掛町東三成)
庭瀬城 (岡山市庭瀬)
金黒山城 (小田郡美星町蔵光) 美星町指定史跡
法雲山城 (小田郡美星町星田)
[美 作]
岩屋城 (久米郡久米町中北上) 県指定史跡
矢筈城 (別名 高山城) (苫田郡加茂町)
林野城 (別名 倉敷城) (英田郡美作町林野)
美作町指定史跡
医王山城 (別名 祝山城・岩尾山城) (津山市吉見)
津山市指定史跡
宮山城 (別名 高屋城) (真庭郡落合町高屋)
井の内城 (英田郡英田町下山)
荒神山城 (津山市荒神山) 津山市指定史跡
篠向城 (別名 篠葺城) (真庭郡久世町三崎)
神楽尾城 (津山市田邑) 津山市指定史跡
竹山城 (英田郡大原町下町)
日上山城 (苫田郡鏡野町国成) 鏡野町指定史跡
麓城 (真庭郡美甘村美甘)
鶴田城 (別名 鶴鳴城) (御津郡建部町鶴田)
本丸城河原山館 (勝田郡勝北町市場)
枡形城 (苫田郡鏡野町香々美字枡形)
鏡野町指定史跡
鬼山城 (別名 鬼截城) (久米郡中央町打穴中)
一ノ瀬城 (別名 大串城) (久米郡旭町栃原)
葛下城 (苫田郡鏡野町山城) 鏡野町指定史跡
江原城 (別名 常山城) (久米郡旭町吉据)
高田城 (別名 勝山城) (真庭郡勝山町勝山)
小田草城 (苫田郡鏡野町馬場) 鏡野町指定史跡
上山城 (別名 高鉢城) (英田郡英田町下谷)
嵯峨山城 (別名 佐良山城) (津山市中島)
大別当城 (勝田郡奈義町高円)
鷲山城 (久米郡柵原町飯岡)
矢櫃城・爪ケ城 (勝田郡勝北町声ケ乢)
安盛城 (久米郡久米南町上神目字安盛)
友野城 (別名 天神山城) (英田郡美作町友野)
三星城 (英田郡美作町明見)
台山城 (津山市大篠東)
小房城 (勝田郡勝田町久賀)
福城 (英田郡作東町土居)
有元城 (別名 中島城・西坪城)
(勝田郡奈義町中島東) 奈義町指定史跡
萩丸城 (別名 月沢城) (久米郡旭町打木沢)
福田城 (津山市上横野字福田)
金室城 (久米郡柵原町行信)
鴛淵山城 (久米郡柵原町羽仁)
鯰城 (別名 鳥越山城・江見城)
(英田郡作東町鯰字鳥越)
竜王山城 (久米郡久米南町下籾)
久米南町指定史跡
稲荷山城 (別名 原田城・狐山城)
(久米郡中央町原田)
大植城 (久米郡久米南町下二ケ)
久米南町指定史跡
[近世城郭と陣屋]
岡山城 (別名 金烏城) (岡山市丸ノ内) 備前国
国指定史跡
津山城 (別名 鶴山城) (津山市山下) 美作国
国指定史跡
下津井城 (倉敷市下津井) 備前国 県指定史跡
足守陣屋 (岡山市足守) 備中国
戸川陣屋 (都窪郡早島町早島) 備中国
三成陣屋 (小田郡矢掛町矢掛) 備中国
矢掛町指定史跡
鴨方陣屋 (浅口郡鴨方町鴨方) 備中国
山崎陣屋 (別名 成羽陣屋) (川上郡成羽町下原)
備中国 成羽町指定史跡
浅尾陣屋 (総社市門田) 備中国
新見陣屋 (新見市新見) 備中国
岡田陣屋 (吉備郡真備町岡田) 備中国
西荏原陣屋 (井原市西荏原町) 備中国
伊達氏居館 (別名 府元山城)
(上房郡賀陽町大字北) 備中国
賀陽町指定史跡
秋庭氏居館 (上房郡有漢町字土居) 備中国
三村氏屋敷跡 (小田郡美星町蔵光) 備中国
平川氏居館 (川上郡備中町平川) 備中国
広兼邸 (川上郡成羽町迫) 備中国
西江邸 (川上郡成羽町坂本) 備中国
松連寺 (高梁市上谷町) 備中国
頼久寺 (高梁市頼久寺町) 備中国
国指定名勝 (庭園)
鶴田陣屋西御殿 (久米郡久米町大字桑下) 美作国
院庄館 (津山市院庄) 美作国 国指定史跡
参考文献
おわりに
索 引
前書きなど
『新版・岡山の山城を歩く』 の上梓によせて
日本城郭文化学会代表 佐藤 真樹
私たちが所属する日本城郭文化学会では、 お城というコンテンツを単に考古学や歴史学あるいは軍事学の研究対象にとどまらず、 広く一般の生活の中で身近に感じる 「文化」 として捉え直す活動を提案している。
その一つに、 キャッスリング (castle+ingの造語) という新コンセプトの提唱がある。 これは、 中世山城へのアプローチを従来の遺構調査等の学術目的にとどめることなく、 もっと開放的に 「お城巡り」 自体をトレッキングの目的として、 戦国ロマンに浸りながら森林浴や自然観察なども堪能しようという提案である。 いわばスポーツ感覚の史跡探訪である。 そして、 このキャッスリングでは森本氏は今や第一人者であり、 その達人ぶりは有名な全国版のアウトドア雑誌に、 氏が案内するキャッスリングの特集記事がカラーで組まれるほどである。
かの司馬遼太郎氏は生前、 多くの著作の中で在野のアマチュア研究家が自分の足でコツコツと歴史を訪ね歩き、 研究をまとめる地道な努力を評価された。 もし御存命であれば、 この森本氏の力作を 「岡山の有名、 無名な山城の今を知る上で最良の書であり、 山城歩きには必携」 と、 認められたことであろう。
本書は単なる山城ガイドブックではなく、 山城を愛してやまない一人の男性の汗と涙の奮戦記録であり、 読者はあたかも一城ごとに著者と一緒に悪戦苦闘の末、 ようやく本丸に辿り着いた爽快感を共有できる。 このいじましくもリアルな臨場感のある文章こそが、 この本の最大の魅力であり、 著者の人柄が出ているところでもある。
「キャッスリング」 の勧め
森本 基嗣
山城巡りは実に楽しい。 自然を愛でる従来のトレッキングと違い、 その山に400年〜500年以上も前のいわゆる戦国時代に築き上げた 「城址」 の遺構を発見する喜びがある。 それは、 まるで秘宝を探しにいくようなものである。
山城があったという証である 「堀切」 を発見し、 やがて堀切の一部分を残して築いた 「土橋」 を見つけ、 さらにその上に 「郭」 があることを示す 「切岸」 を発見する。 そして 「石垣」 でも見つければ、 思わずカメラで連写してしまうのである。 とどめは、 北斜面下方にわずかに削平された 「井戸郭」 を発見した時。 その井戸の深さに加え、 今も満々と水を湛えているならば、 感極まって涙が出てくる始末。 そして、 累々と築かれた断崖絶壁の石垣の上に立てば感無量になる。 この山城は、 言わずとしれた難攻不落の城である。 究極は、 山肌を覆う畝状竪堀群や横堀、 竪堀と出会ったときである。
いつしか不気味さも忘れ、 山の中にたった一人で駆け回っているのである。 これは、 体験しなければ決して理解できるものではないのである。 こういった 「城跡トレッキング」 を趣味としている者は結構多く点在し、 インターネットがもはや 「当たり前」 のこの時代には出会うことができる。 必然的に、 城郭仲間で集う 「オフ会」 で意気投合するのである。
山城の訪城は、 遺構を確認するために秋から春までの季節が望ましい。 特に三月上旬のころには、 心地よい風とまだ練習中の鶯の初音、 さらには春のいぶきを感じさせる草木など、 文章では表現できないような素晴らしい情景がある。 きっと、 新しい発見を体感できるだろう。 それが、 「山城巡り」 の醍醐味となる要素でもあり、 まさに城跡トレッキング=キャッスリング (キャッスル・城+ing) なのである。 アウトドア志向の方、 ★★★★★ (五つ星) ですぞ!