目次
序章 八ッ場ダム問題とは何か
Ⅰ 八ッ場ダム建設問題の概要
Ⅱ本書の課題と構成--八ッ場ダム問題とは何か
第1章 八ッ場ダムと地域構造
問題の所在
Ⅰ 人口及び世帯数の動向
Ⅱ 産業構造の変化
Ⅲ 農業と農業集落
ダム建設による地域経済の衰退--結びに代えて
第2章 八ッ場ダム建設事業と長野原町財政の膨張
問題の所在
Ⅰ 長野原町の財政膨張
Ⅱ 長野原町の財政構造
Ⅲ 長野原町のダム事業
長野原町財政の特殊性--結びに代えて
第3章 八ッ場ダム建設と地域の疲弊
問題の所在
Ⅰ ダム建設による地域疲弊の現状とメカニズム
Ⅱ ダム建設に伴う地域再建の困難さ
Ⅲ ダム建設と生活再建
Ⅳ 地域住民の政治・行政への不信と依存というアンビバレントな関係
八ッ場ダム建設と地域社会の疲弊--結びに代えて
第4章 八ッ場ダム建設と長野原町における住民運動の展開
Ⅰ 長野原町における八ッ場ダム建設反対運動の展開
Ⅱ 「八ッ場ダム建設事業に係る基本協定」の締結と「補償基準」の調印
Ⅲ 八ッ場ダム建設中止方針の提示と地域住民の動向
八ッ場ダム問題の今後--結びに代えて
第5章 八ッ場ダムをめぐる住民運動と市民運動
問題の所在
Ⅰ 受益圏・受苦圏の理論
Ⅱ 八ッ場ダム建設をめぐる社会過程
Ⅲ 住民運動と市民運動--上下流住民の「すれ違い
Ⅳ 「受益」の構造
Ⅴ 漂流する巨大公共事業--結びに代えて
第6章 ポスト開発主義の時代における河川マネジメント
問題の所在
Ⅰ ポスト開発主義の戦略的目標としてのアメニティ再生
Ⅱ河川マネジメントの手法と改革の方向性
Ⅲ 利根川と八ッ場ダムの直面する課題
第7章 アメリカ西部における水資源開発の歴史的推移
問題の所在
Ⅰニューディール以前の開墾事業
Ⅱ ニューディール政策と開墾局事業の変容
Ⅲ 第2次大戦後のダム建設ブームと環境保護運動
Ⅳ 水資源開発をめぐる利権政治と事業目的の変容
Ⅴ カーター政権によるポーク・バレル改革
開墾局によるダム建設の終焉--結びに代えて
年表:八ッ場ダムをめぐる関係史
資料:八ッ場ダムについての住民聞き取り調査の概要
参考文献
あとがき