目次
1元日[全国。1月1日]
2傘祭り[チェンマイ県ボーサーン。1月中旬]
3中国正月[全国。2、3月ごろ]
4マーカブーチャー(万仏節)[全国。2月末から3月初めごろ=旧暦3月の満月の日]とプラタート・パノム祭
5 花祭り[チェンマイ。2月初旬]
6 ポーイ・サーン・ローン(タイ・ヤイ族の少年出家式)[メー・ホーン・ソーン。3月末か4月初め]
7 ソンクラーン(タイ正月・水かけ祭)[全国。4月13~15日]
8 ウィサーカブーチャー(仏誕節)[全国。4月か5月=旧暦6月の満月の日]
9農耕祭[バンコク王宮前広場。5月]
10 ロケット祭り[ヤソートーン。5月第2週末]
11 ピー・ター・コーン祭り[ルーイ県ダーン・サーイ。6~7月=旧暦6月の満月のあとの週末]
12 アーサーラハブーチャー(三宝節)
カオ・パンサー(雨安居入り)とろうそく祭[全国。6~7月=旧暦8月の満月の日とその翌日]
13オーク・パンサー(雨安居あけ)とトート・カティン[全国。10~11月=旧暦11月の満月の日]
14ロングボート・レース[全国。10~11月ごろ]
15 灯明船祭り[ナコーン・パノム。10月か11月]
16 ろう細工宮殿寄進祭[サコン・ナコーン。10月か11月]
17バンファイ・パヤーナーク(龍王の火の玉)[ノーン・カーイ。10月か11月]
18 水牛レース[チョンブリー。10月第1週末]
19 ベジタリアン祭[プーケット。10月中旬ごろ]
20 ローイ・クラトン(灯籠流し)[全国。10~11月]
21ピマーイ・フェスティバル[ナコーン・ラーチャシーマー県ピマーイ。11月の第2週末]
22象祭り[スリン。11月の第3週末]
23国王誕生日[全国。12月5日]
24 アユタヤの世界遺産祭[アユタヤ。12月中旬]
付録1 タイの主要祝祭日と記念日・イベントカレンダー
付録2 タイ主要県の祭りとイベントリスト
付録3 日本で行なわれるタイの祭り
前書きなど
今から20年以上も前、はじめてタイの地を踏んだその日ははからずも12月5日でプミポン国王の誕生日。さっそく夕食がてら町に出てみると、王宮前広場は盛大にお祝いのイルミネーションがほどこされて、露店、屋台、物売りが密集し、おおぜいの人がさざめきながら店を冷やかしたり買い食いをしたりショーを見物したりと、華やいだ祭りの熱気にあふれていた。
もともとが物見高いほうではあるし、はじめてタイに行った日がそんな祝日だったというのもひとつのきっかけで、それからは各地を旅するごとになにかそこで祭りや行事はないものかと調べるのが習慣になってしまい、タイ東北地方に住むようになった6年前からは、地の利を生かしてかなりマイナーな祭りを見物する機会も逃さないようにしている。
本書はそんな楽しいタイの祭りの中から選りすぐりを最新の情報とともにご紹介するものだ。
タイの祭りの特徴は、伝統的なものでは華やかな中にも仏教というバックボーンが感じられることが多いという点で、そのせいで同じ仏教色の強い日本人にも違和感がないし、さらに同じ仏教でも日本の大乗ではなく、上座(小乗)であるために儀礼や慣習が異なるところもあって、それがまたさらに興味をそそる。
もうひとつ、ピー・ター・コーン祭など特に地方の祭りではもともと仏教とは関係がない習慣や民間信仰に基づくものもあって、それはそれで濃いローカル色があるし、故事来歴をあれこれ想像する楽しみもある。
また、タイは年間1000万人を超える外国人が訪れる観光大国なので、リゾート地を中心にスポーツや芸術イベントも盛んに行なわれており、マラソンやマリンスポーツなど自分で参加して楽しめる催しも数多いので、うまく日程を合わせて体験すれば旅行の想い出もひとしおのものになるだろう。
なお日本とちょっとちがう点としては、ご存じの通りタイは熱帯の国でほとんど1年中猛暑日で熱帯夜なので、祭りのメイン行事は強い日差しを避けて午前中に行なわれることが多い。たとえばスリンの象祭のショーは午前8:30に始まるし、マラソンはたいてい6:00か7:00にスタートする。
また5月から10月までは雨季となるが、熱帯の雨はたいてい1、2時間で止むため、イベントが雨天中止になることはほとんどない。
本書中の料金・スケジュールなどは2009年から2010年にかけてのものなので改訂・変更されている場合もある。また特に旧暦で行なわれる祭は毎年日取りが変わるし、平日に当たった場合は週末に行なわれることも多いので、事前に関係各機関に確かめることをおすすめする。