目次
訳者まえがき
序 章
辺境、境界および中間地
新たな近世日本へ
読者への覚書
第一章 近世日本国家の北方への拡大
初期の歴史—政治、権力およびエミシ族
織田信長と再統一への第一歩
平和の回復者—豊臣秀吉
秀吉の北アジア政策
徳川家康—新たな焦点
和人地の地位と徳川体制のなかの松前藩
和人地と蝦夷地の境界線
ま と め
第二章 シャクシャインの戦い
ハエ・アイヌとシブチャリ・アイヌの境界紛争
松前藩の介入の強化
ハエ・アイヌの衰亡
江戸幕府の対応
松前藩の交易政策とシャクシャインの戦い
ま と め
第三章 アイヌの自治と従属の生態学
アイヌ生活の実際と従属
蝦夷地における初期の鉱山活動と環境の悪化
アイヌの生活と従属の観点からみた穀物
アイヌたちの日本への輸出品
ま と め
第四章 交易におけるシンボリズムと環境
鷹と覇権—進物の政治的シンボル
アイヌ社会における交易と声望
北方の風景に生じた変化
境界紛争とチャシの起源
ま と め
第五章 サハリン交易—外交と生態系のバランス
大陸への視座
中国支配の拡大
初期のサハリン島探険
サハリン島の環境と交易
幕府の支配
ま と め
第六章 千島交易—ロシアおよび境界問題
初期の千島交易
千島諸島へのロシア人の出現
千島交易におけるロシアの商品
メナシ・クナシリの戦い
ま と め
第七章 蝦夷地の伝染病・医療と変わりゆく生態系
蝦夷地における天然痘の影響
一八四五(弘化二)年の静内・三石の伝染病
蝦夷地における交易と疾病
日本の政治的資本としてのアイヌの医療文化
ま と め
第八章 征服における儀礼の役割
外交秩序とアイヌ民族
蝦夷地における日本中心の伝統
福山城における儀礼
会所における儀礼
儀礼と征服
ま と め
終 章
博愛的支配の進行
従順なアイヌたち
クンヌイへの回帰
参考資料/事項索引/人名索引