目次
吉田松陰 近代日本の逸材を育てた至誠の人
日本史上類い稀な偉人/六歳にして吉田家を継ぐ
松陰を育んだ家風/父母の教え
松陰最大の理解者、兄梅太郎
叔父玉之進の炎の教育/弟妹のこと
人はなぜ勉強をするのか/江戸で味わう挫折
挫折を乗り越えて/自ら求め動く
書いて覚え、討論して血肉とせん!
教え教えられる野山獄/広がる輪
松下村塾開塾/永遠の別れ
至誠一筋の生き方/地行合一
人間尊重/罪は事にあり人にあらず
猪突猛進! /已に已まれぬ
「これが物事の端緒じゃ!」/読書が人をつくる
留魂の願い
伊能忠敬 一身にして二生!
一身にして二生を得る/イギリスを驚愕させた地図
最初の転機〜生家を出される〜
二度目の転機〜伊能家の婿養子〜
伊能家の立て直しが忠敬の使命
次々に襲いかかる災害/祭礼騒動
河岸問屋騒動/隠居
三種類の友がいることを実感
いざ江戸へ! 二十歳年下の「若造」に弟子入り
蝦夷へ! ときに忠敬五十五歳
資金は自前だ! /地獄に仏
歯一本になろうとも
地球を一周する・・・・・あくなき好奇心が人を動かす
二宮尊徳(金次郎) 今も生き続ける報徳の教え
生き続ける金次郎の思想/いま、なぜ金次郎なのか
現代の企業活動に通じる/度重なる不幸
叔父の家で 日常の中から智慧を生み出す
心構えを育む/親が学ばず子供が学ぶはずがない
二宮家の再興に腐心/服部家の立て直し
分度を守る/五常講
桜町仕法 大久保忠真と金次郎/涙の別れ
日の出から星の夜まで
いなくなってわかった金次郎の偉大さ
天保の飢饉/藩主忠真の死、孤立する金次郎
印旛沼工事、しかし・・・・・
仕法雛形の完成・・・・しかし敵は身内に
金次郎、今市に死す/至誠、勤労、分度、推譲
心田開発/一円融合 一円観
中江藤樹 村人とともに生きた真心の教育者
十一歳! 学に志す
人の命は短くても、この徳は滅びない
吉田松陰の嫉妬、佐藤一斎の思い
なぜ今、中江藤樹なのか/代表的日本人
心を重視/日本陽明学の祖/主君より母を
藤樹が教えたこと/知行合一
脈々と地元に生きている藤樹の教え
前書きなど
本書は、四人の偉大な賢者、伊能忠敬、二宮尊徳、中江藤樹、吉田松陰の生涯と教えを通じて、私たちが人としてどう在るべきか生きるべきかを考察する試みです。彼らの思想や行動は、時代を超えて今なお私たちに深い示唆を与えており、心の羅針盤としての役割を果たしています。
吉田松陰は、近代日本の逸材を育てた哲人として、学びの重要性を強調しました。彼の生涯は、挫折を乗り越え、自ら求めて学ぶ姿勢の大切さを教えてくれます。松陰の教えは、現代の私たちにとっても、学び続けることの意義を再確認させてくれるものです。
伊能忠敬は、56歳にして地図作りの道を歩み始め、未知の世界を切り開くためのあくなき探求心を持ち続けました。彼の「一身にして二生を得る」という言葉は、人生における挑戦と成長の重要性を教えてくれます。忠敬の地図は、単なる地理的な記録ではなく、人間の好奇心と努力の結晶なのです。
二宮尊徳、通称金次郎は、報徳仕法を通じて農村復興を実現し、現代においてもその教えは多くの人々に受け継がれています。彼の生涯は、困難を乗り越え、他者を思いやる心を持つことの大切さを教えてくれます。金次郎の思想は、企業活動や日常生活においても活かされるものであり、今こそその教えが求められています。
中江藤樹は、真心の教育者として村人たちと共に生き、知行合一の精神を重視しました。彼の教えは、心を重視することの重要性を説いており、私たちが人間として成長するための指針となります。藤樹の教えは、脈々と地域社会に根付いており、私たちの生活に生き続けています。
本書を通じて、これら四人の賢者の教えを深く学び、私たち自身の在り方生き方を見つめ直すきっかけとなれば幸いです。彼らの足跡を辿ることで、私たち自身の心の羅針盤を見つけ、より良い未来へと歩みを進めていきましょう。