紹介
リズムに関する入門書として保育・学校教育・音楽療法にかかわるすべての人に最適な一冊。手拍子や足踏み、机やペンなど身近なものだけで音楽を生み出す新感覚のリズム入門書。リズムの定義、拍子、音符・休符、アクセントなど基礎知識を丁寧に解説し、感情や身体とリズムのつながりを体感できる実例を収録。言葉と手拍子で楽しむ豊富なエクササイズと、レベル別に用意された130ページ以上の楽譜例・イラスト付き実践メソッドで、誰でも無理なくリズム感を養える。さらに、同じリズムに2パターンの伴奏を用意し、表情豊かな演奏を体験。高齢者や障がいのある方も含め、幅広い世代のコミュニケーションツールとしても活用できる。特別な楽器は不要。音楽の骨格であるリズムを身体と心で深く味わい、新しい音楽体験を提供する。本書は全3章構成で、基礎知識から実践、楽曲演奏までを学べるだろう。二拍子、三拍子、6/8拍子、シンコペーション、複合拍子、3連符など多彩なパターンを言葉と体の動きで体感できるほか、「晴天と雷雨」「ブリっ子サンバ」「電車哀愁物語」など楽曲例で表現力を磨くことができる。
目次
第1章 リズムの大切さと基礎知識
(1)リズムとは
(2)人とリズムとの関わり
(3)基礎知識
(4)エクササイズ
第2章 リズムにのって楽しもう(伴奏A、伴奏B 2パターン付き)
レベル1 主に四分音符と八分音符、その他
レベル2 主に四分音符・八分音符に加え、十六分音符や付点、その他 レベル3 応用
第3章 声や身体を使って楽しもう
・晴天と雷雨(伴奏A 伴奏B)
・おなまえ よんで(伴奏A 伴奏B)
・ブリっ子サンバ 出世魚と呼ばれて(伴奏A 伴奏B)
・電車哀愁物語 所沢ーひばりヶ丘の旅(伴奏A 伴奏B)
・心の葛藤 善の声vs悪の声〜心の叫び〜(伴奏A 伴奏B)
前書きなど
本書では、身近な道具や体の動きを活かしながら、独自のリズム打ちを楽しむことを目的としています。手や足、声はもちろん、ペンや机、洋服など、特別な楽器を使わずに、身の回りのアイテムだけで音楽の喜びを体で感じ、新たな体験を実感できる一冊です。
手や物を叩いてリズムを打つという、いわゆる「リズム打ち」という手法自体は、以前から合奏曲の一部や単独の楽譜として広く知られています。
しかし、本書ではここに掲載されているリズム打ちすべての楽曲に2パターンのオリジナルの伴奏を加えることで、同じリズムでも伴奏の違いによってまったく異なる表情を生み出し、演奏者それぞれの表現を引き出せるように工夫しました。様々な雰囲気の伴奏にのることで自然と楽しみながらリズム打ちすることができ、リズム単体であっても華やかな楽曲として成立するという、新しい試みに挑戦しています。
リズムは私たちの生活の中でも日々自然と触れています。例えば時計の刻む音、心臓の鼓動、波の音など。音楽においてもリズムは、アクセントや休符、テンポの変化によって生き生きとした流れを生み出すことは言うまでもありませんが、何よりも、リズムは年齢や経験を問わず、誰もが楽しめる要素です。
本書は、教育現場で活躍する先生方はもちろん、音楽を通じたコミュニケーションを求める方々に向けて作られています。特に障がいのある方や高齢者の方々でも無理なく楽しめるよう工夫を凝らし、誰もがリズムの魅力を感じられる内容になっています。
本書を通して、リズムの持つ力を感じ、リズムの魅力を存分に味わっていただければ幸いです。