目次
『医事法研究 第3号』
甲斐克則(早稲田大学大学院法務研究科教授)責任編集
〈目 次〉
はしがき
■第1部■ 論 説
◆1 生命の始まりをめぐる医事法の課題/甲斐克則
Ⅰ 序―問題設定
Ⅱ 確認しておくべき基本的前提と最近の注目すべき変化―特に日本医学会連合による検証および報告書と強制
不妊手術をめぐる裁判例
Ⅲ ヒト受精胚の法的地位再考
Ⅳ 人工妊娠中絶の法的・倫理的諸問題
Ⅴ 生殖補助医療と法規制
Ⅵ 結 語
◆2 新型コロナウイルス感染症と医事法/佐藤雄一郎
はじめに
Ⅰ わが国における新型コロナウイルス感染症に対する対応
Ⅱ 医療機能への影響
Ⅲ 感染症法,特措法の規定
Ⅳ 今回の特殊性
Ⅴ 感染症法および特措法の課題
Ⅵ 医事法学上の・医事法学への課題
◆3 あん摩マツサージ指圧師,はり師,きゆう師,柔道整復師に対する行政処分の現状/勝又純俊
Ⅰ はじめに
Ⅱ 方 法
Ⅲ 結 果
Ⅳ 考 察
Ⅴ ま と め
◆4 アンチ・ドーピングと医療者の責任/恒石直和
Ⅰ はじめに
Ⅱ 具体例
Ⅲ アンチ・ドーピング制度の概要と運用
Ⅳ 医療者の法的責任の範囲とリスク
Ⅴ その他のリスク
Ⅵ 結 語
■第2部■ 国内外の動向
◆1 [講演]グローバル・バイオエシックスの挑戦―医事法とのコラボレーションの中で―/木村利人
第25回世界医事法会議 開会・基調講演
◆2 ドイツにおける刑法217条(業としての自殺促進罪)違憲判決/福山好典…103
Ⅰ 憲法異議に至る経緯
Ⅱ 憲法異議
Ⅲ 本判決の意義
Ⅳ 結 語
◆3 フランス生命倫理法2021年改正の動向/小門穂
Ⅰ はじめに
Ⅱ 生命倫理法改正の流れと生命倫理全国会議
Ⅲ 生殖医療
Ⅳ ヒト胚を対象とするゲノム編集研究
Ⅴ おわりに
◆4 認知症患者に対する安楽死に関するオランダ最高裁刑事判決の新展開/北尾仁宏
Ⅰ はじめに
Ⅱ 事案の概要
Ⅲ HR判決の判旨(上告棄却)
Ⅳ 解 説
Ⅴ おわりに―我が国への示唆
◆5 台湾・人体バイオバンク管理条例(訳)と運用/洪士軒・林怡君
Ⅰ はじめに
Ⅱ 台湾・人体バイオバンク管理条例(訳)と関連規則
Ⅲ 台湾における人体バイオバンクの現状
Ⅳ TW-Biobankにおける倫理審査から見たバイオバンクのガバナンスに関する問題点
Ⅴ おわりに
■医事法ポイント判例研究
〈1〉イレッサ事件最高裁判決
最三判平成25年4月12日民集67巻4号899頁/山口斉昭
〈2〉心神喪失者等医療観察法の規定する処遇及び要件が憲法に違反しないとされた事例
最決平成29年12月18日刑集71巻10号570頁/上原大祐
〈3〉ハンセン病家族国家賠償請求訴訟
熊本地判令和元年6月28日刑時2439号3頁/清藤仁啓
■書 評
甲斐克則編『精神科医療と医事法』医事法講座第10巻
(信山社,2020年)/城下裕二