目次
『行政法学の変革と希望―傘寿を記念して』
阿部泰隆(弁護士) 編著
【目 次】
・はしがき/尊敬する先生/阿部語録/座右の銘
◆第1部 阿部説の成果〈阿部泰隆 著〉
◇序章 「へそ曲がり」人生の苦労と多数の判断ミス
コラム 阿部の発明した言葉(特許権が欲しいなあ!!)
コラム 疑う心,探発する心,学問する心
◇第1章 阿部の仕事
Ⅰ 阿部の研究視点と成果
Ⅱ 行政法学の教え方―『行政の法システム』出版にあたっての自著紹介
Ⅲ 「行政法解釈学」の目指すもの
Ⅳ 解釈学のあり方と成果
Ⅴ 阿部流政策法学
Ⅵ 訴訟による貫徹
◇第2章 阿部説で認知されたもの,無視されているもの
Ⅰ ある程度認知された阿部説
Ⅱ 未だ認知されない阿部説
Ⅲ 阿部の改説
◇第3章 阿部の著書リストとそのポイント
◇第4章 阿部論文・判例研究などのリスト(収録論文集明記)
◆第2部 阿部説の研究・教育への評価と今後の課題〈傘寿記念―阿部泰隆先生に捧ぐ〉
◇第1章 変革の時代における行政法学の開拓―阿部泰隆『行政法解釈学Ⅰ,Ⅱ』の寄与〔常岡孝好〕
はじめに
Ⅰ 本書の構成
Ⅱ 本書の形式・体裁・論述法
Ⅲ 行政法の存在意義の証明と行政法の重要性の確認
Ⅳ 行政法学の再構成
Ⅴ 行政法の解釈視点・解釈方法の提示
Ⅵ 法治主義の新構想と行政法の基本原則
Ⅶ 行政法学の進化
結びに代えて
◇第2章 行政法の存在理由―阿部泰隆理論を踏まえて〔福井秀夫〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 行政法の意義
Ⅲ 行政法の実質的存在理由
Ⅳ 政府の失敗
Ⅴ 民事訴訟と行政訴訟の関係
Ⅵ 伝統的行政法理論の問題点
Ⅶ 立法へのバイアスの除去
Ⅷ 市場の失敗と政府の失敗を厳密に統制できる行政訴訟制度の構築
Ⅸ 司法の政治的独立と立法過程の科学性・中立性確保
Ⅹ 行政法の存在理由の明確化―法治国原理と政策法学の徹底
◇第3章 阿部泰隆行政法学―衝撃から受容,そして承継的発展へ〔中川丈久〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ “破壊と改革”の対象―ふたつの柱
Ⅲ 衝撃の度合い―異端視
Ⅳ 静かな受容―時代の変化
Ⅴ どう発展させるか―私の試み
Ⅵ おわりに
◇第4章 阿部政策法学と今後の環境法学〔北村喜宣〕
Ⅰ 阿部政策法学と向き合う
Ⅱ 学生時代と研究テーマ
Ⅲ 阿部政策法学の基本軸
Ⅳ 阿部アプローチ
Ⅴ 環境法総論
Ⅵ 環境法に通底する基本的な考え方
Ⅶ エンサイクロペディアに学ぶ
Ⅷ 阿部説の悩み
Ⅸ 阿部の前には阿部はなし,阿部の後にも阿部はなし
◇第5章 阿部泰隆行政法学の軌跡と将来像―阿部泰隆『行政法再入門(上)(下)』 によせて〔板垣勝彦〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 行政法(学)の未来(第1部)
Ⅲ 行政の法システム(第2部)
Ⅳ 行政救済法(第3部)
Ⅴ 立法学(第4部)
Ⅵ おわりに
◇第6章 新しい行政法学と自立した自治体の創造―書評 阿部泰隆著『行政法再入門(上・下)(第2版)』と『地方自治法制の工夫』〔吉岡正和〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 行政法学の変革(再興)
Ⅲ 阿部行政法学のフレーム
Ⅳ 実質的法治国家の実現
Ⅴ 実効的な救済システム
Ⅵ 地方(地域)自治
Ⅶ 阿部行政法学の評価
Ⅷ おわりに
◇第7章 阿部行政法学の教育上の意義と『考えてもらう教育』の実践〔田中 謙〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 阿部行政法学の教育上の意義
Ⅲ 学部における「考えてもらう行政法講義」の実践
Ⅳ 学部における「考えてもらう行政法ゼミ」の実践
Ⅴ 大学院における行政法教育の課題
Ⅵ 法科大学院における「考える法曹」の養成
Ⅶ おわりに
◇第8章 阿部先生の被災者支援論〔角松生史/ソ・ヌリ〕
Ⅰ 被災者支援における基本的視座
Ⅱ 過去指向的「個人補償」から将来指向的「生活再建支援」へ
Ⅲ 「困っている順」の救済
Ⅳ 「私有財産制」と被災者支援
Ⅴ 規模要件批判
Ⅵ まとめ
◇第9章 阿部泰隆行政法が示す国民視点の行政実務の検証―当事者研究的手法を用いて〔鈴木秀洋〕
Ⅰ 行政法は誰のための学問か
Ⅱ 阿部泰隆行政法との出会いと伴走
Ⅲ 未来展望―阿部泰隆行政法は時代を超えて
◇第10章 実質的法治主義法解釈の貫徹と継承―次世代に継承したい行政法解釈のあり方〔比山節男〕
Ⅰ はじめに
Ⅱ 実質的法治主義法解釈の貫徹
Ⅲ 行政法の存在理由・必要性の認識と実質的法治主義の法解釈
Ⅳ 「行政法の存在理由」に関する認識を行政法の定義に反映させる方策
Ⅴ 行政作用法の内容編成―削除すべきものと書き加えるもの
Ⅵ 行政法解釈における立法者意思確認方法としてのfindingsと目的規定の効能
Ⅶ 結 び
◆ 今後の課題〔阿部泰隆〕
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・事項索引
・判例索引