海藻標本: 句集

佐藤文香（著）

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出版社: ふらんす堂(2008-06-01)

単行本: 124 ページ

ISBN-10: 4781400205 ISBN-13: 9784781400204

言葉そのものへの興味、言葉をつかうことへの興味は、俳句という形式の中で増幅する。語の持つ音や文字の形のおもしろさ、言葉の負う背景、言葉同士のふれあいに気づき、感じる。私は俳句を選んだ。つかう言葉のひとつひとつを思い遣ることができる。（あとがき）

序・池田澄子俳句甲子園で最優秀賞を得た、いわば記念碑的な「夕立の一粒源氏物語」を、文香はこの第一句集を編む時点で捨てた。見事な根性である。そして確かに句集の作はその句を超えている。この健気を以て更に、俳句形式を悦ばせる俳人になっていくだろう。大変なライバルの出現である。