目次
第1章 国際不動産投資の意義(中川 雅之・山崎 福寿)
1 本書の問題意識と背景
不動産取引の国際化とは?/不動産取引の国際化にどう対応すべき
か?/グローバル都市論
2 本書の概説
本書の構成/各章の概要
第Ⅰ部 アジア各国の不動産制度
第2章 アジア地域における対内不動産投資と諸制度(原野 啓)
1 はじめに
2 アジア地域における対内不動産投資の現状
3 不動産所有の権利関係
中国/香港/韓国/シンガポール/インド/マレーシア/タイ/ベト
ナム/フィリピン/インドネシア
4 不動産関連の税制
中国/香港/韓国/シンガポール/インド/マレーシア/タイ/ベト
ナム/フィリピン/インドネシア
5 外国人による不動産保有について
中国/香港/韓国/シンガポール/インド/マレーシア/タイ/ベト
ナム/フィリピン/インドネシア
6 対内不動産投資と制度に関する回帰分析
データおよび変数/分析方法と分析結果
7 まとめ
第3章 中国の不動産市場の現状と課題(曽根 康雄)
1 はじめに
2 中国の土地制度
3 中国の住宅不動産売買制度
4 中国の「新都市化」政策
5 マクロ経済管理における不動産市場の重要性
6 グローバル金融危機と住宅不動産市場の過熱
7 2000年以降の政策展開
2017年以降の新たな状況
8 結論
第4章 世界の不動産登記制度と日本の課題(中川 雅之)
1 はじめに
2 2種類の不動産登記制度
3 日本の登記の特徴
レコーディングシステムとしての登記制度/現在の所有関係を反映し
ていない場合のコスト
4 アジア太平洋諸国の登記制度
シンガポール/インドネシア/タイ/マレーシア/ベトナム/フィリ
ピン/カンボジア/韓国/中国/香港/台湾/インド/パキスタン/
モンゴル/ミャンマー/カナダ/オーストラリア
5 登記制度の選択の経済学的評価
6 おわりに
各国の制度の標準化/日本の不動産登記制度への示唆
補論
日本の登記制度に関する理論的分析/数値例によるシミュレーション
第5章 ベトナムの環境問題と環境政策(日引 聡)
1 はじめに
2 ベトナムの環境問題と環境政策
環境影響評価/大気汚染の現状と大気汚染政策/水質汚濁の現状と水
質汚濁政策/廃棄物問題/その他の環境税
3 ベトナムの環境政策とその問題点
4 おわりに
第Ⅱ部 アジアの不動産市場の透明性と投資環境
第6章 不動産市場の成熟度に関する制度的アプローチ(中川 雅之)
1 はじめに
2 国際不動産投資の推移
各国の商業用不動産市場はどうみられてきたのか?/国際不動産市場
の推移
3 不動産市場の成熟度
投資家が重視する市場の特性/市場成熟度という指標
4 市場の透明度に従った国際不動産投資の動き
発展途上国では国際不動産投資は増加していないのか?/どのような
市場透明度が国際不動産投資を増加させるのか?
5 総論
補論 透明性が高ければ国際不動産投資は増加するのか?
透明度の高い不動産市場とは?/高透明性市場における国際不動産投
資/低透明性市場における国際不動産投資/国際不動産投資関数の形
状
第7章 世界の不動産市場と透明度(大東 雄人)
1 はじめに
2 各国の不動産市場の透明度調査の方法と概要
定量的要素/定性的調査要素
3 不動産市場と透明度調査の変遷
4 不動産透明度インデックスによる各国ランキング
都市レベルでの不動産透明度/オルタナティブセクターへの投資資金
の流入/不動産テックという新しい分野/フレキシブルなオフィスス
ペース
5 世界主要都市の不動産投資額
6 日本の不動産市場における透明度
第8章 市場の透明性と国際不動産投資(山崎 福寿・定行 泰甫・原野 啓)
1 はじめに
2 先行研究
法制度、金融市場、経済成長/市場透明度と国際不動産投資
3 データ
国際不動産投資/不動産市場透明度インデックス/その他の要因
4 実証分析
分析方法/分析結果
5 結論
第9章 モビリティと経済成長(浅田 義久)
1 はじめに
2 研究対象の概要
3 先行研究
4 本章の分析枠組み
5 分析研究
国内人口移動性向と経済成長/不動産市場透明度など不動産市場充実
度と国内人口移動/日本におけるモビリティと成長率
6 おわりに
第10章 日本の不動産市場の透明度と不動産投資環境(瀬下 博之)
1 はじめに
2 日本の不動産透明度インデックス
不動産の収益性(パフォーマンス測定)と市場ファンダメンタルズ
データに関する透明度/
上場法人のガバナンス/規制と法制度/取引プロセス
3 日本の不動産市場と法制度・取引慣行
借地借家法制/相続税評価と賃貸経営/不動産の売買取引における障
害/担保法
4 おわりに――日本の不動産市場における投資環境整備への視座