紹介
認知行動療法と家族療法の第一人者による包括的ガイド。システムズアプローチを背景に,神経生物学,愛着,感情調節の分野を取り上げ,スキーマの再構築に特に重点を置く。
離婚,文化的感受性,うつ病,パーソナリティ障害,不倫,薬物依存,虐待,同性カップルやその子どもたちとのセラピー……事例を織り交ぜながら,硬直した思考や行動パターンから抜け出せない困難なカップルや家族への対応について,〈細かな点〉にも踏み込んで解説する
[原著]Dattilio, F. M. (2010). Cognitive-Behavioral Therapy with Couples and Families: A Comprehensive Guide for Clinicians. The Guilford Press.
■主な目次
CHAPTER 1 イントロダクション
CHAPTER 2 カップルと家族の変化のメカニズム
CHAPTER 3 認知行動療法におけるスキーマの要素
CHAPTER 4 神経生物学的プロセスの役割
CHAPTER 5 臨床的なアセスメントの方法
CHAPTER 6 認知・行動的技法
CHAPTER 7 スペシャル・トピックス
CHAPTER 8 強化された認知行動療法
CHAPTER 9 事例検討
CHAPTER 10 結語
目次
日本語版によせて
まえがき
序文
謝辞
CHAPTER 1 イントロダクション
1 現代のカップルおよび家族に対する認知行動療法の概要
2 学習理論の原理
3 認知行動療法の原則
4 認知行動療法の統合的可能性
CHAPTER 2 カップルと家族の変化のメカニズム
1 認知プロセス
2 アタッチメント(愛着)とその影響
3 行動変容の役割
CHAPTER 3 認知行動療法におけるスキーマの要素
1 スキーマの概念
2 自動思考とスキーマ
3 根底にあるスキーマと認知の歪み
4 原家族に由来するスキーマと,カップル関係や家族関係に与える影響の特定
5 認知と世代を超えたスキーマ
CHAPTER 4 神経生物学的プロセスの役割
1 扁桃体の役割
2 認知vs.情動
CHAPTER 5 臨床的なアセスメントの方法
1 最初の合同面接
2 以前の治療者および他の心理支援者とのコンサルテーション
3 尺度と質問紙
4 さらなる心理検査と評価
5 ジェノグラム
6 治療過程における継続的なアセスメントと症例の概念化
7 アセスメントの過程における困難
8 行動面の観察と変化
9 構造化された家族の相互作用
10 認知面のアセスメント
11 個人面接
12 マクロレベルのパターンと中心となる関係性の問題の特定
13 変化のための動機づけのアセスメント
14 アセスメントのフィードバック
15 自動思考と中核信念の特定
16 中核信念とスキーマの区別
17 ネガティブ・フレームとその特定の方法
18 認知の歪みの特定とラベリング
19 概念化のプロセスにおける思考,感情,行動の変換
20 帰属と規範およびアセスメントにおけるそれらの役割
21 不適応な行動パターンの絞り込み
22 自動思考のテストと再解釈
23 治療計画の定式化
CHAPTER 6 認知行動的技法
1 カップルや家族への認知行動的モデルの教育と生活適応
2 自動思考と関連する感情,行動を特定する
3 スキーマに対処し,スキーマを再構成する
4 リフレーミングとリハーサルを通してエナクトメントを構築する
5 行動的技法
6 再発の可能性に取り組む
7 変化への障壁や抵抗に取り組む
8 変化に対するパートナーの悲観や絶望
9 アジェンダの違い
10 関係における既存のパターンを変えることへの不安
11 知覚された権力と支配力を手放す
12 変化に責任をもつ
13 障壁
CHAPTER 7 スペシャル・トピックス
1 離婚
2 文化的感受性
3 うつ病,パーソナリティ障害,その他の精神疾患
4 不倫
5 物質乱用
6 家庭内暴力
7 認知行動的アプローチの制約と限界
8 危機的状況にある夫婦と家族
9 同性カップルとその子どもたち
10 非典型的な夫婦・家族の相談
11 カップルと家族のためのセラピー
12 マルチレベルな治療
CHAPTER 8 強化された認知行動療法
1 アクセプタンスに基づく技法
2 マインドフルネス
CHAPTER 9 事例検討
1 退職の落とし穴
2 大食い一家
CHAPTER 10 結語
付録A カップルや家族向けの質問紙と尺度
付録B 非機能的思考記録表
訳者あとがき
文献
人名索引
事項索引
前書きなど
□訳者一覧(*は編訳者)
浅井 継悟*(あさい けいご) 北海道教育大学大学院教育学研究科准教授
【担当章】日本語版によせて,まえがき・序文・謝辞・CHAPTER 1(共訳)・CHAPTER 2(共訳)・CHAPTER 3(共訳)・編訳者あとがき(共著)
鈴木 育実(すずき いくみ) 北海道教育大学大学院教育学研究科修士課程
【担当章】CHAPTER 1(共訳)
大久保 京介(おおくぼ きょうすけ) 釧路市役所福祉部社会援護課福祉政策担当
【担当章】CHAPTER 2(共訳)
小寺 志歩(こでら しほ) 神奈川県立三浦初声高等学校養護教諭
【担当章】CHAPTER 2(共訳)
門間 伸(もんま しん) 釧路市立北中学校教諭
【担当章】CHAPTER 3(共訳)
前田 駿太*(まえだ しゅんた) 東北大学大学院教育学研究科准教授
【担当章】CHAPTER 4・CHAPTER 6(共訳)・編訳者あとがき(共著)
内山 彩香(うちやま あやか) 東北大学大学院教育学研究科博士課程後期
【担当章】CHAPTER 5
宮川 紫苑(みやがわ しおん) 東北大学大学院教育学研究科博士課程後期
【担当章】CHAPTER 6(共訳)・CHAPTER 8
李 晨煜(り しんいく) 東北大学大学院教育学研究科博士課程前期
【担当章】CHAPTER 6(共訳)
春山 蘭乃(はるやま らんの) 東北大学大学院教育学研究科博士課程後期
【担当章】CHAPTER 7
新田 史暁(にった ふみあき) 柴田学園大学生活創生学部こども発達学科助教
【担当章】CHAPTER 9
亀岡 晃佑(かめおか こうすけ) 東北大学大学院教育学研究科博士課程後期
【担当章】CHAPTER 10・付録A・付録B
若島 孔文*(わかしま こうぶん) 東北大学大学院教育学研究科教授
【担当章】編訳者あとがき(共著)